無料ケータイ小説ならプリ小説 byGMO

第73話

桐山side
次の日の朝一番、病院に泊まって寝起きで自販機の前に立ってたら、見慣れた人が歩いてきた。


桐山
あれ・・?なんでここに・・?
俺を見てニコッと笑う、番組のスタッフさん。
スタッフ
重岡くんのお見舞い。もう起きてる?
俺が手元を見たら、さっと後ろに隠したスタッフさんを、病室に案内する。



隠したってそんな大きなんバレバレやって。


大きな色とりどりの花束を見ながら笑う。




桐山
しげー、お見舞い来てくれてはるでー
病室に入ると、しげはぼーっとして眠たそうだった。

俺の声にはっと顔を上げると、後ろにいたスタッフさんを見て目を見開いている。


スタッフ
これおみまー
重岡
ごめんなさいっ!!
しげの声にかき消されて、スタッフさんは思わず花束を後ろに隠した。


重岡
・・俺のせいで何回も迷惑かけて・・、なんて謝ったらいいか分からへんけど・・本当にごめんなさい・・!
そう言って顔を上げたしげの目は赤く腫れぼったい。


重岡
でも、お願いします。ずっと7人の夢だったんです。みんなでああいう番組するん夢やった。

やから・・・これからは迷惑かけないようにするから・・僕抜きでもいい、番組続けさせてください・・・!
声が震えて、途切れ途切れでいうしげは、頭を思いっきり下げた。


濱ちゃんの、「いや、抜きとかそういう話じゃ・・」そんな声と同時に、


スタッフ
じゃあ、なんのために撮りだめしてるん?


そう優しく言った、僕らと番組がしたいって言ってくれたスタッフさん。



スタッフ
迷惑じゃない。こういうことがあるって、承知で僕らだって仕事してるんや。

重岡君抜きなんて、考えたこともない。

僕らは、重岡君がいる、7人の番組を作りたいねんで?


しげの前にしゃがんで言ったスタッフさんに、

涙もろい俺はもう我慢できひん。


しげは泣きそうな顔で、うんうん、と何度も頷いていた。



スタッフ
それよりこれはお見舞い。食べ物はあかんって言われてたしな。
ニコッと笑うスタッフさんは、花束だけじゃなく、色紙を取り出した。お腹から。
重岡
なんでそんなとこに入れてるん・・?
涙交じりのしげが笑いながら受け取った色紙には、




スタッフさんからのメッセージでいっぱい。




「きっと気にしてるだろうけど、気にしなくていい」

「ゆっくり休んで体調万全にして」

そんなメッセージだけじゃなく、


「今度の企画、こんなやけど面白い?」

「衣装、しげのだけ傷みが早い。もうちょっと大事に使ってね」

「突然後ろから襲ってくるんやめて、心臓持たない」

「もうちょっと落ち着いた方がいいよ(笑)」


なんかもう、文句とか結構ある。



重岡
やば、俺めっちゃ怒られてる
「見て見て」って俺に見せながら、1つ1つ、指でなぞりながら読むしげは嬉しそう。



ニコニコ笑って読み終えたしげは、涙をぎゅっとぬぐって、棚から1枚の紙を取り出した。





重岡
これ、みんなに渡して?直接言えたらええんやけど・・・いつ退院できるか分からんし
そう言ってスタッフさんに渡したのは、


震える字で書かれた、




ーありがとうございます。みんな大好き。 みんながだいすきなしげちゃんより




そんな1枚のメモ。





たったそれだけ書くのに、5分以上かかって、



でも、くしゃっと笑って、「調子乗りやってまた怒られるかな」って言う。








この笑顔は、



俺らだけじゃない。



スタッフさんも虜にする。




スタッフ
いつものが戻ってきたなって、安心するわ
ぐしゃっと頭を撫でられるしげは、自慢の笑顔。






迷惑ばっかり、


そう思ってるんやろうけど、





センターがしげで良かった。






番組を続けられているのも、


こんなにも優しいスタッフさんに囲まれているのも、




しげ、




お前のおかげやで。

シェア&お気に入りしよう!

この作品をお気に入りに追加して、更新通知を受け取ろう!

みかん
みかん
WESTの太陽みたいなしげがだいすき。  くいだおれ太郎くんが大好き田舎の関西人
ノンジャンルの作品もっと見る
公式作品もっと見る