第2話

ターゲット確認
671
2021/10/09 21:37
志麻side
志麻(メイド)
志麻(メイド)
(ここで働くのかぁ…でかいなぁ…)
こっからセンラ探さなきゃなんないの?てか入ったばっかのメイドって屋根裏でネズミと格闘しながら寝たりするんでしょ?
いや〜入ったばっかのメイドにはさすがに会わないんだろうなぁ…。
志麻(メイド)
志麻(メイド)
とりあえず…ノックかな。
トントン
メイド
メイド
はい…どなたですか?
志麻(メイド)
志麻(メイド)
あ、今日からお世話になる…えっと、
本名言えへんよな…なんて言おう…
志麻(メイド)
志麻(メイド)
…うらた、です。
うらた、名前借りるね。
メイド
メイド
中へ。
中に入り、内装を見る。

やはり国のトップの家は違うなぁ。俺のとこも広いけど、この家にすっぽりおさまりそう。
メイド
メイド
先にご主人様に挨拶を。
志麻(メイド)
志麻(メイド)
(会えんの?まじでか。)
メイドの後ろを着いて歩くと、廊下の突き当たりに大きな扉が見えた。
メイド
メイド
こちらが謁見の間です。これからもここに来ることは多々あるので覚えておくように。
志麻(メイド)
志麻(メイド)
はい
ガチャっと音をたててドアが開く。
その奥にとんでもないオーラを持つ男が座っていた。

切れ長の冷酷そうな黄色の目、透き通った鼻筋、薄紅色の唇に綺麗な金髪。
なんとも美しいこの男が、センラなのだろうか。
センラ
センラ
…名前は?
志麻(メイド)
志麻(メイド)
うらた、です。
センラ
センラ
うらたか…
センラが俺の方に近づいてくる。
やばい…なんかバレた?

俺は慌てて頭を下げた。
センラ
センラ
ジー
志麻(メイド)
志麻(メイド)
…(なになになになにこわいこわいこわいこわい)
センラ
センラ
顔、あげて。
志麻(メイド)
志麻(メイド)
…スッ
センラ
センラ
ガッ
ん〜。
センラが俺の顎を掴んで顔を見る。
センラ
センラ
うん。上出来。12の部屋で。
メイド
メイド
かしこまりました。
センラに一礼し、部屋を出た。
前を歩いていたメイドが階段を上がる。
志麻(メイド)
志麻(メイド)
何が…上出来なんですか?
メイドは何も答えなかった。

後ろから殺すぞゴラァ
メイド
メイド
こちら、うらたさんの部屋です。好きにお使いください
志麻(メイド)
志麻(メイド)
えッ…
え?これって…広すぎない?こんなとこ使っていいの?
メイド
メイド
先程ご主人様があなたの顔を確認したのは、部屋を決めるためです。
顔が良ければ大きな部屋が使えます。
この部屋は、この屋敷のメイドたちの中では1番大きな部屋です。
そんなとこ使って俺殺されないかな。
メイド
メイド
では、今日はごゆっくりお休み下さい。
バタン



広いな…ここに1人か…

うらたさんはどうしてるかな。仕事、まだ終わんないかな。

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