「~…っ!!!……はぁ…はぁ…ゆ、め?」
最近よく見るようになった夢 だけどその先が未だに見れていない。
「うわ…汗……拭かなきゃ…」
右腕が包帯で固定されているので ゆっくりとナースコールを押す。
看護師さんは直ぐに来てくれた。
「またあの夢を見たんですか? 」
心配そうにしながら 暖かいお湯で温められたタオルで体を拭いてくれる。
「あはは…何度もすいません…。」
「大丈夫ですよ」っと微笑むと
「あ、もうすぐ朝ごはんの時間ですね 今日はなんだろうねっ!」
「んー…なんでしょうね」
看護師さんと簡単な話をしている最中に朝食が運ばれてきた
味は正直微妙だが 徐々にその味にも慣れてきた。
看護師さんが少し開けて行った窓から心地よい風で微かに動くカーテン。そして私のいる 病室を優しく包み込む。
今日も生きてる
そう感じながら私はまた朝食に手をつけた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。