長尾side
ガチャッ
部屋の中は,前に来た時と同じくらいきれいやった
でも,あなたちゃんの姿は見当たらず,メッセージ通り,あなたちゃんの部屋に入ってみた
本棚がいっぱいあって,でもどの本棚にも本がいっぱい入ってた
机の上にも本があったけど,題名が……
これはきついよ
でもこれ,ざっと50冊くらいない?
1人十冊以上……
みんなで手分けして探し始めたけど,簡単に見つからなくて
結構疲れ始めてる
ヒラ
あれ
なんか落ちてきた
裏返すと,文字が並んでいた
その紙には,こう書いてあった
「みんながこれ見てるって事は,私ここにいないのかな?
ごめんね。
急にびっくりしたよね。
でも,死んだりしないから安心して!
多分だけど
私が誘拐?されたとしたら,多分あいつらは,今から書く場所のどこかにいると思う。
・事務所…多分,今回の事は事務所全体でグルになってると思う
・○○ってカフェ…社長の奥さんの実家が昔カフェやっててここはもうないけど,潰されてなくて,廃墟になってたと思う
・社長の家…○△△ってマンションの,△△○○
あと,この紙読み終わったら,すぐに警察に通報して。
もし,信じて貰えなかったらこの前見せた紙見せてもいいから。
ムチャしないでね
あなた」
半年くらいの付き合いだけど,そんな短い付き合いでも,あなたちゃんがいい人だって
みっちーが好きになるのがわかるくらいどんな人だかわかった
それくらいいい意味で分かりやすいあなたちゃんだからこそ,できることがあるって信じてる
もっともっと,4人でいたい
そのためにも,早く助けてあげたい……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。