当真「そんじゃ解散な~鋼はあなたのこと送ってやれよ。」
村上「ああ。」
『え、ちょ、いいって!もう遅いし、申し訳ないよ!!』
既に時計の針は9時を回っていた
玉狛と鈴鳴じゃ帰る道も反対方向だし、それはさすがに申し訳ない。
村上「それじゃあ尚更だろ?夜遅くに女性だけじゃ危ない。」
『いや...でも、私コンビニとかも寄らなきゃだし...』
村上「それなら俺も付き合うよ。」
どこまで優しいのだろう、村上くんは...
『ん"んーわかった!お言葉に甘えさせていただきます...!』
村上「うん、よし。それじゃあ帰ろう、白鷺。」
『うん、ありがとう。』
結局私は、彼の優しさと好意に甘えることにした。
玉狛の基地の方へ歩いてしばらくすると、コンビニが見えてくる
『ごめんね~、コンビニまで付き合わせちゃって....』
村上「いや、平気だ。白鷺のことだから、遠慮してて食べ足りなかったのだろう?」
『あはは、じゃないとカゲのお店赤字だよ~』
私は副作用の影響で、昔からよく食べる体質だった。
でもまぁ、大食いのテレビに出るような、たくさん食べれる人たちと同じなんだなぁーって思ってたから別に不思議となんとも思わなかったんだけど...
ボーダーに入ってサイドエフェクトだと知った時は、よく食べる体質のことも、人並外れた身体能力のことも全部納得だったよね。
村上「ははっ、確かに赤字は大変だな。もうかげうらのお好み焼きが食べれなくなってしまう。」
『でしょー?あ、そうだ!』
私は買い物かごにポンポン食べ物を放り込みながら、村上くんに聞いた
村上「ん?」
『村上くん、今日玉狛泊まってく?一緒にお菓子パーティーしようよ!』
村上「ウチ...ははっ、それは玉狛の人に迷惑だろう。嬉しいけど、遠慮しておくよ。」
あー、まぁ断られちゃうよね...
『別に迷惑だなんて思わないよ~むしろ、大歓迎だけどなぁ...』
村上「んー、あ、なんなら鈴鳴来るか?部屋ならいくらでも空いてるぞ?」
『ふふ、それは、いい案だけど...来馬先輩達に申し訳ないよ。』
村上「そうか、お互い様だな。」
『だね、』
私は大量に食料を入れられたカゴをレジに持っていき、お会計を済ませた。
村上「袋、俺が持つよ。」
『そう?ありがとう、じゃあ、1つお願い。』
さりげなく、荷物を半分持ってくれる..
『(村上くん優しいなぁ...)』
今日何回彼のことを優しいと感じただろうか...
『(お好み焼き食べてた時もさりげなくお冷渡してくれたしなぁ..)』
しばらくランク戦の事だとか、学校のことだとか、何気ない日常のことを話していると、基地はもう目の前に見えてきた。
『それじゃあ、そろそろ。村上くん、送ってくれてありがとう、あと...荷物も。』
村上「どういたしまして、明日は...その、本部来るか?」
『うん!明日は遊真くん達のランク戦あるの!ほら、荒船くんとこと諏訪さんのところ。』
村上「荒船...?そう..か..わかった、また明日本部で会おう。それと、その...もし時間あれば、手合わせもして欲しいって言うか...」
『お、模擬戦!?いいね~やろう!最近太刀川さんに散々付き合わされてたから、孤月の腕もまた上がってきたよ!』
村上「そうか...!それは楽しみだな。」
『うん!それじゃあ、また明日!おやすみなさい。』
村上「ああ、また明日。おやすみ。」
___next⤵︎ ︎
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お好み焼き回の鋼くんに惚れないやついる!?
遊真に「火傷するなよ」ってお冷渡すとこ!!!
好きなんだけど!!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。