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第3話

3.
ずぶ濡れになった彼に先にお風呂を貸してあげている間に私はアルバムを引っ張り出していた









それは,まだ私達が中学生の頃だった.私の隣で笑っている色白でもちもちしてそうな頬と、









ふっくらとしている特徴的な唇を持つ可愛らしい彼は,昔から泣き虫で.









何か言われる度に泣いていた彼を幼稚園の頃からずっと守っていたんだよね.









そんな彼も中学生になって思春期がきて.中学の2年になる頃にはある程度の距離が出来た.









そこから彼は何も言わずに地元を去った.その事すらも知らず、引越しのことを知ったのは









彼がこの地元を離れてから2ヶ月という長い期間が過ぎてからのことだった.









悲しかった.正直言って引越しのことを教えて欲しかったし、









今更になって,もう昔の関係には戻れない程の溝が出来た25歳の私達に10年以上も前の思い出を









振り返れと言うのだろうか.本当に呆れる.









そんなふうに思っていた矢先,彼はお風呂から上がったようで.たまに泊まりに来るお兄ちゃんの









ジャージを着て出てきた.









外の暗いところでは全くと言ってもいいほど見えなかった彼の顔は









中学の頃に比べて痩せていて、世間の言ういけめんというものだった,









抱きしめられた時に感じた筋肉質な体つきと重ねると、運動神経の良かった彼の姿を思い出す。









おかえり、私もお風呂入ってくるね.そう声を掛けると、いってらっしゃい.









そう声をかけられて.彼の微笑みは昔と変わっていない.目が細くなる笑い方に









思わず笑みがこぼれた.









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