あなたside
私、ぜんぜん
先輩のこと知らない…
てことで!
『はい!これ書いてください‼』
永瀬「なんだよピピちゃんプロフィールって」
先輩そんなことも分からないんですか!
先輩のこと知るために
オリジナルプロフィール作ったんですよぉ
『あ、人に自己紹介する前に自分の自己紹介しなきゃ』
永瀬「いやいや、頼んでねーから」
『如月あなた 16歳の高校一年!』
『んでもって、乙女座のA型!』
『今日のパンツの色は、青色!!』
永瀬「聞いてねーって、」
『あ、先輩パンツに反応した、』
『今日のブラジャーは、赤です!』
永瀬「そこは、あわせろよ」
『先輩、下着にだけ反応しますね』
永瀬「は?」
『先輩のエッチ~』
永瀬「てめ~の体には興味ねーよ」
『ていうか、先輩のことも教えてくださいよ!』
永瀬「お前に教える義務はない」
『誕生日は?』
永瀬「お前がいない年」
『星座は?』
永瀬「黙れ」
『先輩の今日のパンツの色は?』
永瀬「てめ~まじ殺されたいのかよ」
『先輩の好きな人は??』
永瀬「いるよ」
『ふむふむ、いる、と…』
『え、いるんですか?!』
永瀬「だから、誰とも付き合わないんだよ」
『彼女ですかぁ?』
永瀬「片思いだわ、バリバリの」
『年上?年下?』
永瀬「年上」
『どこの誰ですか?』
永瀬「言わない」
『じゃあ、当てますねっ』
『たぶん、元家庭教師で今はお兄さんの彼女とか!』
永瀬「なんでお前が知ってるんだよ」
『え、先輩それまじですか?』
『それ、辞めたほうがいいですよっ』
『100%無理です』
永瀬「お前に言われたくないわ、しかももう兄貴の彼女じゃなくて嫁だしな」
永瀬「しかも、妊娠七ヶ月だ」
『いつ産まれるんですか?』
永瀬「夏頃って言ってたな…」
『てことは、先輩そのピピちゃん2号は…』
永瀬「そうだ!姪っ子にやるつもりだ!」
『ふふふ』
永瀬「なに笑ってんだよ」
『いや、だって先輩姪っ子の誕生を喜んでる時点で、その女の人のこと吹っ切れてるんじゃないですか!』
永瀬「…」
『てことで先輩私と付き合つてくださいっ!』
永瀬「ふっ」
え、先輩今 笑った…?
永瀬「嫌だよバーカ」
先輩…
ずつと片思いしてたんですね…
今も
辛い想いをしてるんですか…?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。