あなたside
『あぁ!大変!私、バック教室に置いてきちゃった!』
永瀬「それは、それはお気の毒で」
『めっちゃ棒読みじゃないですか』
永瀬「気のせいじゃない?」
『先輩の意地悪!』
髙橋「おーい!あなたっ!」
『あ、海ちゃん!』
髙橋「あ、じゃねえよあなたのかあさんも心配してたぞ」
『まじ!?』
髙橋「連絡くらいしろって…ほら、バック」
『ごめんごめん、ありがと!』
永瀬「どちら?」
『あ、先輩!こちら、私の幼馴染の海ちゃん!』
髙橋「元カレっす」
『ちょ、海ちゃんそれ今言う?』
永瀬「コイツのどこが好きだったのか聞きたいわ」
髙橋「その言い方は、ないっすよあなたの前で」
『あぁ!もう遅いし帰ろ!先輩、唯さんさようなら👋』
髙橋「ちょ、あなた待てって」
唯「可愛いね、あなたちゃんと海ちゃん?!」
永瀬「唯は、見る目がおかしいだけだ」
唯「私は、お似合いだと思うけどな廉くんとあなたちゃん」
永瀬「怖いこと言うなよ」
はぁ、今日はいろいろあったな…
『ねぇ、海ちゃん』
髙橋「ん?」
『なんで、私が居ないって気付いたの?』
髙橋「あなたの母さんから、あなたが居ないって連絡来たんだよ」
『そっか…でも、充電無くなっててさ』
髙橋「とりあえず、無事で良かったよ」
私も海ちゃんが幼馴染でホントに良かった
ある意味ね(笑)
髙橋「てか、あの唯さんって誰だ?」
『あぁ、あれは先輩の片思いの相手だよ。やっぱりキレイだったなぁ』
髙橋「…((女ってホントに口軽いな。普通、人の好きなヤツばらすか?」
『てかやっぱり先輩、唯さんのこと好きだよね』
『だって、あの先輩の唯さんを見る目みた?好きって目が語ってるよね』
髙橋side
そうかな?
俺はあの時、
先輩は
あなたのこと見てたよ
好きな子を見る目で…
くそっ
永瀬side
あの、海ちゃんって幼馴染かよ
しかも元カレって
なんか腹立つ
いや?なんだ
なんでこの俺が腹立ってるんだ?
別にどうでもいいはずなのに…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。