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第6話

5.
夜風よかぜあなた
ごめん、善逸!
さっき何かッッ……
我妻善逸
あっ……えっと。
ごめんね、何でもないよ…。
じゃあ俺、炭治郎達と飯食ってくるね!!
夜風よかぜあなた
え? 一緒に食べないn…
我妻善逸
…あなたちゃんは、冨岡先輩と食べなよ!! ね!?
夜風よかぜあなた
え、冨岡ッッ……
言い終わる前に、去って行ってしまった善逸。
……何で、冨岡先輩?

1つ、頭の中に疑問符が浮かぶ。
色々と考えていると、
冨岡義勇
夜風。
夜風よかぜあなた
えっ、
噂をすれば何とやら。
冨岡先輩が、私の教室まで来ていた。
夜風よかぜあなた
ど、どうしたんですか?
冨岡義勇
一緒に、食わないか。
……昼食のことだろうか。
潔くOKを出すと「行くぞ」とだけ言ってスタスタと食堂の方へ歩いて行ってしまった。
夜風よかぜあなた
え、えぇ……。
とりあえず私も後を追うことにした。
* * * *
夜風よかぜあなた
…冨岡先輩。
冨岡義勇
何だ。
夜風よかぜあなた
し、鮭大根……好きなんですか?
あの表情筋が死滅しているという事で有名な冨岡先輩が、鮭大根を食べるとたちまち顔がムフフになっていくのだ。(?)

それはもう驚いた。

冨岡先輩って、こんな顔できるんだなぁって。
……何だろうな。
実弥に別れを告げられて、アレだけ泣いて。

やっと落ち着いてきたのに、こうしてまた人の温かさに触れて。
駄目だ、駄目だとは……分かっていても。
夜風よかぜあなた
ッッ……ぅ、…っ
冨岡義勇
!? ど、どうした……!?
勝手に、涙が出てきてしまう。

何やってんだ、私。
ここ、食堂でしょ。

人が沢山いるんだ、こんな所で泣いてちゃッッ……。
冨岡義勇
夜風、屋上行くぞ。
夜風よかぜあなた
え、あ……ッッりがとうございます…ッッ
あぁ、優しいなぁ。
優しくされた分だけ、あの頃の……実弥の彼女“だった”時の思い出が、嫌という程に蘇る。

嫌だ、嫌だ……。
なんで。実弥、何でッッ……。
あぁ駄目だ。いつもいつもそうだ。
ずっとずっと……実弥を頼って、甘えて。

こういう所が、きっと……実弥に嫌われたんだ。
直ぐに逃げ腰になる、こういう所が。

……きっと。
冨岡義勇
ここなら誰も来ない。だから、泣いていい
夜風よかぜあなた
ッッ…ぅ、あ…っ
何で、何で優しくするのかなぁ。
優しくしないで。

お願いだから。
思い出して、しまうから。

……だから、
夜風よかぜあなた
もう、やめてよッッ……。
* * * *
不死川実弥
………。
楽しそうに、あいつが冨岡と食堂で駄弁ってる。

……なァ、そいつと居て、お前は……楽しいのか。
俺の事なんか、もう、どうでもいいのか。
……なァ、あなたッッ…。
不死川実弥
ッッ………
ポタリ。

堪えきれなくなった、一滴の涙が。
1つ、また1つと……地面に吸収されていって。


……俺は静かに、その場を去った。



















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