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第10話

9.
夜風よかぜあなた
はぁっ、はぁっ……
家に着いた瞬間、急ぎ足で自室へと入る。
……一気に力が抜けて、その場に座り込んだ。
夜風よかぜあなた
っ、…なんでッッ……!!
私は、そんなつもりは一切なかった…!!!

ただ、ただ……
冨岡先輩に遊びに行かないかって、誘われて、

さそ、われ……。




「……随分と、めかしこんでるじゃねェか」



夜風よかぜあなた
……
デートだ、って。
楽しみだ、と。

私が浮かれていたのは、紛れもない事実だった。
“乗り換えた”だとかいう勘違いをされても、

…おかしくない話だ。





あぁ、きっと、私は、
“彼”のことを、忘れようとしている。





別れを告げられたのに。


いつまでもその事を引き摺ってる自分が、

嫌になったから。
……そこに、救世主のように現れたのが、

冨岡先輩だったんだ。



「あぁ、この人と過ごしていれば」

「彼のことを忘れられるかもしれない」


……心のどこかで、ずっと、そう思っていたのだろう。
夜風よかぜあなた
……もう、疲れたなぁ…
…考えるのは、やめよう。



布団にも入らずに、私はそのまま眠りに落ちた。

















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