無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第4話

3.
「あなた…あなたッッ……!? 何でッッ……!!」

「──…あなたッッ!!!」








夜風よかぜあなた
っは…ッッ
ゼェ…ハァ…と肩を鳴らし、ベッドから飛び起きる。
…暑い。布団は、汗でべっとりと濡れていて。
夜風よかぜあなた
……え?
ツー……と。
瞳から何かが溢れ出る。

……その何かは、瞳から頬、顎を伝って、そのままポタリと落ちて。

静かに、ベッドのシーツに染み込まれていった。
* * * *
我妻善逸
おはよう、あなたちゃん
夜風よかぜあなた
善逸……おはよう
校門前で、生徒達の服装を嫌々チェックしている善逸と会う。
我妻善逸
……何か、あった?
夜風よかぜあなた
……いや、大したことじゃないよ
善逸は耳が良い。
だから、隠し事をしていても全てバレてしまう。

これは鼻のきく炭治郎や、目の良いカナヲ……五感の何かが優れている人は皆そうで。
……でも、実弥は。
五感の何かしらが優れている訳じゃない。
優れている訳じゃ、ないのに。

…私の変化にいち早く気付くのは、いつも実弥だった。
我妻善逸
あなたちゃん?
夜風よかぜあなた
はっ…
夜風よかぜあなた
ご、ごめん、ちょっとぼーっとしてた。また後で!
そう言って私は、足早に教室へと駆けて行った。
* * * *
我妻善逸
……不死川さん、何見てるんですか
不死川実弥
…あァ?
こちらを睨み付けているのは不死川実弥。
…不思議と全く怖くはなかった。

……恐怖よりも、怒りの感情の方が大きかった。
我妻善逸
俺とあなたちゃんが話してるのチラチラ見て。
我妻善逸
……不死川さんからは、色んな感情が混ざり合った……捻じ曲がった音がします。
不死川実弥
っ……
我妻善逸
聞けば、前世の記憶を思い出したらしいですね? 
我妻善逸
……その行動が、本当にあなたちゃんの為になるとでも思ってるんですかッッ!?
思わず感情的になって、叫んでしまう。
周りの生徒の視線が刺さる。
不死川実弥
……あいつは、俺なんか忘れて…別の奴見つけりゃァいい。……それに
我妻善逸
……?
不死川実弥
あいつ、冨岡の野郎と付き合ってんだろォッッ……
我妻善逸
……は?
冨岡?
……昨日、授業中にあなたちゃんを何処かに連れてった、あの?
不死川実弥
あ゙ー、もういいわァ。悪ぃ、変なこと言った。
不死川実弥
……風紀委員、頑張れよ。
我妻善逸
え、待っ…!!
俺の言葉を無視して、校舎へと入っていく不死川さん。

…酷く、痛々しい顔をしていた。
辛そうな顔をしていた。

……今にも泣いてしまいそうな、そんな顔だった。
不死川さんのそんな顔は、今まで見た事がなくて。
我妻善逸
……なんで
あなたちゃんと、冨岡?
そんな、そんなわけ。
「なー不死川ぁ。聞けよ、冨岡の奴あなたの事好きなんだってよ!!」
たまたま耳にした、いつかの宇髄さんの言葉を思い出す。
「ハァ? 冨岡ァ? ……はっ、あなたは俺のもんだァ。大体、彼奴が俺以外の奴を好きになるわきゃねぇだろ。」
自信に満ちた、あの表情。
今とは真逆、全く違う。
なんで、あなたちゃん。
不死川さんは、こんなにも、あなたちゃんの事、
我妻善逸
なんで……。




















next