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2020/10/13

第3話

♚ 1
貴方side



 









「あなたちゃん!」








「また会おうね」










誰?


私の名前を呼ぶのは…………









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チュンチュン………。






微かな意識の中、小鳥のさえずり

どこか遠くで聞いていた




貴『ッ……………』




また夢か……

この夢を何度見ただろう……。





なんでこんなにも

あたたかい気持ちになるのだろう






なんでこんなにも

懐かしい気持ちになるのだろう








なんでこんなにも……………





































涙が止まらないのだろう…………。















そんな疑問とともに、私は瞼を持ち上げた。

カーテンの隙間から差し込む光が

私の瞳を射す。






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私には、誰にも言えない秘密がある………。





母「今日から学校よね」




靴紐を結ぶ私の背中に

お母さんは声をかけてきた。





貴『うん、行ってくるね』





私が家を出ようとしたその時………………。




父「おお、今日から学校か?」






そう問いかける声に、背筋が凍った。

私はただ目も合わせず

消え失せるような声で、




貴『そう、行ってきます。お義父さん。』






声が震えていないか、そんな心配をしつつ

逃げるようにして学校へ向かった。

気づいた人もいるのではないだろうか………。

そう、私の誰にも言えない秘密というのは














 ……あの人は、私の本当の父親じゃない






ということだ………。













でもこれは、私が持っている

小さな秘密にすぎない。

私が幼い時に両親が離婚しているから、

本当の父親の顔は覚えていない。

お母さんはずっと女手一つで

私を育ててくれた。

私は、お母さんがずっと

苦労してきているのを

近くで見ていたから、

再婚を反対なんてしなかった。

むしろこの人がいることで、

お母さんが幸せになるなら…………

と思っていた。







私だって、はじめからあんな態度を

とったりしていなかった。

だけど今は、あの人が怖くて

たまらないんだ……。