『 なんで護衛してんだよ。俺らそこまで弱くねぇよ 』
『 なあ、教えろや 』
あの時言われた言葉。
なんで? 任務だから。
弱くない? 誰に向かって言ってんの?w呪霊相手だよ?www
教えろって? 規則で決まってて言えないよ。
『 …やっぱ、教えねぇじゃん 』
私の事情も知らないで…
『 呪霊とか呪術師とか、どぉでもいいわ。俺より弱いだろ? 』
私の大切な人を侮辱してんじゃねぇよ
『 オマエだって、何もできねぇガキだろ? 』
少なくとも守られてるお前らよりは出来るガキだよ
『 どうせ、雄英に入ったのは親のコネとかなんだろ? 』
ちげぇよ。上層部の強制だよ。
『 …なんか言えや 』
言いたくても言えないんだよ。
そもそも、この任務任されたのはお前らが襲われたからだろ?
お前らが弱かったからだろ?
何が違うの?
ああ、そうか。自分が弱いことを認めたくないんだ。
そのせいで他人に迷惑かかってるのに?
なんで私が、そんな目に合わないといけないの?
なんで私が、そんなこと考えて口に出さないようにしないといけないの?
なんで私が、こんなこと思わないといけないの?
ああ、そうか…
コイツが勝手に私のパソコンを覗いたからだ。
そもそも、上層部共が私にこの任務を渡さなければよかったんだ。
コイツがいなければ…
上層部が居なければ…!
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!