弱点探しのつもりがめちゃめちゃ優しい皇輝に少し申し訳なくなってくる
それでも弱点探しをする私←
そーいえば、
『皇輝って好きな人とかいないの?』
「んぐっ、!ゲホッ!コホッ!」
『ちょ!大丈夫?』
何気なく聞いただけなのに、むせてしまった皇輝、
うん、なんかごめん()
しばらく背中を摩ってたら落ち着いたようだ
「あなたがそんなこと聞いてくるから…
なに!?急に!?」
『いやその、皇輝のそんな話聞いた事ないな、って』
「びっくりするわ」
『んで?どーなの?』
「……」
『わっかりやす…笑』
「………」
『え待って!?ガチなの!?』
「そりゃ、この歳になれば、好きな人ぐらい」
こりゃ驚きだ、
でも少しショックを受けている自分がいる
『そっか、』
「まぁ本人は全然気付いてないんだけどさ笑笑」
「俺はアピールしてるつもりなんだけどなぁ」
『…』
「あなた?」
『あー!お母さんに買い物頼まれてるんだったー!急がなきゃー!』
「え?」
『じゃ!またね!その子に気付いてもらえるといいね、応援してる!』
言い終わると不思議そうな顔で見つめてくる皇輝
そそくさと部屋を出た。
いや、正確には出ようとした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!