仲良くなったあの日、
えいちゃんの家に遊びに行った
最初は家が大きくてそらと俺は驚いてたけど
今じゃもう慣れっこだね。
テレビを見てると
『今日、15年ぶりに新しい星が発見されました』
ニュースの速報でそう流れた
外を見るともう真っ暗で
そろそろ帰らないといけない
エイジ「帰る前に星見ようよ!」
そう言い出したのはえいちゃんだったよね
えいちゃんのお父さんが
天体望遠鏡を庭に置いてくれて
みんな見たいって
言って小さな穴を4人でのぞき込んだよね
案の定、ギュウギュウで見えるはずもなく
えいちゃんのお父さんが
プロジェクターで部屋の壁に映し出してくれた
昔の僕らにはあんまりよく分からなかったから
すぐに部屋を出て庭で4人で寝転んだっけ
雲一つない快晴で
綺麗な星空が何処までも広がってた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!