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第2話

帰郷#2 優也ありがとう。
私は高校卒業と同時に親の反対を振り切って村を出た。

都心で就職して一生を過ごす筈でした。


私には生涯を誓った婚約者が居ました。



私と同じ職場の先輩で橘優也と言います。

優也は上京して、右も左も分からない私を優しく、丁寧に教えてくれて支えてくれた。


優也は私より3つ歳上で仕事はテキパキこなすんだけど私生活は意外とだらし無く。


意外な一面を知った私は彼と恋に堕ちるのは差ほど時間は掛からなかった。


そんな彼からのプロポーズをも即答で受けてた。
彼から貰った婚約指輪を眺めては毎晩ニヤケたり、時には指輪を着けて眺めてはウットリしたりと毎日が怖いくらい幸せだった。


そんなある日、優也と手を繋ぎこれからの事を話しながら歩いていると後から「ドカン」と大きな音と共に何かに突き飛ばされ私は意識を失った。




目を覚ましたのは数日後、病院のベットの上でした。


全身に包帯が巻かれ身動きが取れず激しい痛みがありました。


私は事の状況が理解出来ず周りを見渡す。
すると田舎に居るはずの母が隣でうたた寝をしていたのです。


え、お母さん何で居るの?
私、どうなっちゃったの?

私に気付いた母は慌てて飛び出して行き先生を呼んできた。

先生の話では猛スピードで走って来た車がカーブを曲がり切れずに歩道を乗り越えて私達の所に飛び込んで来たのです。


そう、事故でした。


そして、


優也は、、、


私は狂うほど泣きました。

どれ程泣いていただろう?

起きていた時は常に泣いていました。


私の心がどうにかなってしまいそうで苦しくて、哀しくて、何で私は生きてるの?
どうかこのまま私を殺してくださいと。


何度叫んだ事だろう。



でも身動きが取れず死ぬ事は出来なかった。


職場の上司や同僚がお見舞いに来ても私の心には届かなかった。


そんな私の想いとは裏腹に身体は回復して行きリハビリが始まるようになりました。



でも私はリハビリをする気にはなれなかった。
先生や看護士、母が何度も説得するも私にはその声は届かなかった。



その後、私は優也を探して幽霊の様にフラフラと病院内を徘徊してはリストカットを繰り返した。

先生や看護士の説教も母涙も私の心にはフィルターの様な物が掛かっていて何一つ聞こえなかった。

私は死にたかった。

優也の居ない世界は私には耐えられなかった。

生きてる意味さえ分からなかった。


そんなある日、警察から詳しい事故報告を聞かされた。


警察の話では私は車と直接接触していないのだと言う。


優也が咄嗟に私を突き飛ばし私と車の間に入り優也が衝撃を受け止めたのだ。



そう彼は、優也は私を助けてくれたのだ。


なのに私は、一体何をしていたのだろう。


私は何を、、、


私は大声を挙げ泣き崩れた。


心の奥に溜まっていたものを吐き出すかのように。


それから私は心を入れ替えてリハビリに積極的に参加し、カンセリングも受けるようにした。


優也に助けて貰ったこの命。

私は生きなければならない。


優也の分も。


ありがとう。優也、私はもう大丈夫だから。


それでも優也のいたあの街は私には辛くて田舎の実家に帰って来たのです。