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第36話

機転
俺はちひろを強く抱き締めた。
肩を震わせ泣いている。

6時間待ち続けたちひろ。
どんな思いで待ち続けていたのだろう?

楽しみにしていた温泉旅行も駄目になってしまった。
ごめん、ちひろ。
暫くするとちひろはヒョコと顔を出した。
ちひろ
ちひろ
ねぇ、なでなでして。
言われた通りに頭を撫でるとちひろは幸せそうな顔をして微笑む。
ちひろ
ちひろ
落ち着く。
ねぇ、もう少しこうしてていい?
恭平
恭平
ああ。
再びちひろは顔を胸にうずめる。
ちひろ
ちひろ
あったかい。
恭平の鼓動が聞こえる。
恭平
恭平
ああ、俺もあったかい。
ちひろ
ちひろ
ふふ。

充電完了。
そう言うと俺にキスをした。
ちひろ
ちひろ
恥ずかしい。
照れるちひろ可愛い。
そして、ちひろは俺の胸から離れ、両腕を上に伸ばし背伸びをした。
ちひろ
ちひろ
ん〜。

元気になった。
恭平
恭平
ちひろ・・・。
ごめん、俺。
ちひろ
ちひろ
ううん、もう良いよ。
恭平に会えたからもう良い。
頭を左右に振って微笑む。
恭平
恭平
でも、あんなに楽しみにしてた温泉旅行。
駄目になってしまって。

この埋め合わせは必ずするから。
ちひろ
ちひろ
うん、そうだね。

今度は何処に連れてってくれるのかな?

やっぱりハワイ?

それともグアム?
恭平
恭平
げっ。

さすがにそれは・・・。
ちひろ
ちひろ
連れてってよ。

新婚旅行で。
恭平
恭平
ちひろ?!
微笑むちひろ俺は再び抱き締めた。
嬉しかった。
ちひろ
ちひろ
え?ちょっとまた?

恭平のスケベ。
恭平
恭平
ああ。
そう言いつつちひろも背中に腕を回す。
ちひろ
ちひろ
ねぇ、恭平。

なんで連絡しなかったの?
恭平
恭平
ああ、実は。
俺はポケットからスマホを取り出した。
ちひろ
ちひろ
うわ!

画面バリバリじゃない。

どうしたのこれ?
恭平
恭平
昨夜、自転車乗ってる時にコケてその時にスマホ壊れたみたいなんだ。
ちひろ
ちひろ
え?

ケガは無かったの?
恭平
恭平
ああ、大したこと無かったから。
ちひろ
ちひろ
そっか。

これじゃ連絡取れないよね。
ちひろは微笑んだ、でも、これが遅れた理由にはならない。
恭平
恭平
ちひろ、実は俺が遅れた理由は・・・。
そこまで言うと電車がホームに入って来た。
ちひろ
ちひろ
ねぇ、行こ。
そう言うと俺の手を引き電車に乗り込む。
恭平
恭平
え?行くって何処に?

もう、温泉旅館には間に合わないだろ?
ちひろ
ちひろ
デートは出来るでしょ?

明日も休みだし、泊まりでデートしよ。

ダメ?
恭平
恭平
ああ、そうだなデートしよう。

ありがとなちひろ、ありがう。
ちひろの機転によりデートする事になった。
俺達は隣町に向かった。
ちひろ
ちひろ
ねぇ、恭平。

何か食べよう。

お腹すいちゃった。

昼から何も食べてないもん。
恭平
恭平
そう言えば。

俺も食べてないな。
ちひろ
ちひろ
ラーメンが良い〜。
俺達は遅めのランチを楽しみ。
ちひろ
ちひろ
水族館行こ。

イルカちゃん可愛い。

癒される〜。

恭平は何が見たい?
恭平
恭平
俺はやっぱりサメかな。

サメはカッコイイ。
水族館で魚を鑑賞し。
ちひろ
ちひろ
次はゲーセンに行こ。

恭平、勝負しよ。
恭平
恭平
おう。

負けねぇぞ。
ちひろ
ちひろ
勝ったかった〜。

へへん。
恭平
恭平
うお〜。

負けた〜。
ゲーセンで勝負し。
ちひろ
ちひろ
久しぶりにカラオケ行こ。

女子高生に殺されたい、歌いたい。
恭平
恭平
夜雨よさめ、歌うかな。
ちひろ
ちひろ
聞いた事ない、誰の歌た?
恭平
恭平
歌手・安倍未華子。

作詞作曲・Kamikami。
ちひろ
ちひろ
ん?

何処かで聞いたような?
恭平
恭平
前に映画館で映画見ただろ。

映画の主題歌みたいだね。
ちひろ
ちひろ
ふ〜ん、あの女優さん歌えるんだね。
恭平
恭平
そこそこ、人気あるみたいだぞ。
カラオケを楽しんだ。
何時もの様に楽しそうに笑うちひろに俺は救われた。
ちひろは俺が遅れた理由を聞こうとはしなかった。
ごめんなちひろ、こんな不甲斐ない彼氏でごめんな。

ちひろは強い女性だ、俺はその強さに甘えてしまったんだ。

この一件で俺達の歯車は少しづつズレ始めた。
それは大きくズレ始め、やがて壊れてしまう。

壊れた歯車はもう、二度と戻らない。

もう、二度と・・・。