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第14話

ふたりの部屋
〜日曜日〜
私は緑子さんのアパートに向かう為、自転車を漕ぎ出した。

今は3月、山間部にあるこの村はところ何処にまだ雪が残っている。

積もった雪に陽の光が反射してキラキラと輝きとても綺麗で自転車を漕いでいると気分が上がる。

緑子さんのアパートは、村役場から徒歩5分の所にある。

役場で働く緑子さんには良い物件を見つけたものだ。

私は緑子の部屋の前に立ち「ピンポン」と呼び鈴を押した。
緑子
緑子
は〜い。
と部屋の奥から聞こえてくる。

扉が「ガチャ」と開き緑子さんが顔を出す。
緑子
緑子
ちひろちゃん?

ちひろちゃんだぁ〜。

元気してた?

わ、変かな。
ちひろ
ちひろ
ううん、大丈夫元気だから。

久しぶり〜、緑子さん会いたかったよ〜。
私は緑子さんに飛び付きハグをした。

久しぶりに見る緑子さんはとても綺麗になっていて女性の私でもドキドキする程魅力的な女性になっていた。
緑子
緑子
もう、ちひろちゃんいきなり抱きつくんだものビックリしたわよ。

でも、本当に元気そうね。

さ、上がって。
ちひろ
ちひろ
お邪魔しま〜す。
私は部屋に入り周りを見渡す。

部屋全体がピンクに統一されているけど余り強調しておらず嫌な感じがしない。

細々とした置物もキチンと並べられており、生花や絵などが飾られていてとても可愛らしく女子力が高い部屋だ。

でも、何だろう少し違和感を感じた。


更に驚くのはテーブルに並べられた料理の数々。

まるで料亭に出てくる様な料理だ。
ちひろ
ちひろ
この料理緑子さん一人で作ったんですか?
緑子
緑子
ええ、そうよ。

ちょっと作り過ぎたかな?
ちひろ
ちひろ
(凄い、やっぱり緑子さんには敵わないな。)

私なんか殆ど料理作った事ないからな。
緑子
緑子
そうなの?

じゃ今度、料理の作り方教えてあげる。
ちひろ
ちひろ
やった〜。

緑子さんの料理がまた食べられる。
緑子
緑子
アハハ。

ちひろちゃん、ちゃんと料理作ってよ。

教える意味無いから。
ちひろ
ちひろ
は〜い。
私は口をとんがらせて拗ねた。
緑子
緑子
料理の腕を上げて、男性の胃袋掴んでいれば浮気しても必ず戻って来るのよ。
ちひろ
ちひろ
・・・
ちひろ
ちひろ
恭平、浮気する様な人じゃ無いと思うけど。
緑子
緑子
え?

あ、ああ、えっと元彼よ。

元彼。
緑子さんは慌てた素振りを見せた。
ちひろ
ちひろ
(元、彼?)

(確か高校卒業と同時に付き合いだしたって、恭平言ってたけど)

(高校の時は料理作ってるとか、聞いたことないし)

(元彼て、何時の元彼何だろう?)
私は再び部屋を見渡した。

さっき感じた違和感。

そう、同棲している筈なのに恭平の物が無い。

それに共通の物もない、例えばペアのマグカップとか、茶碗とか。

ここには2人で生活してる感じがしない。

私は緑子さんに不審感を抱いた。