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第52話

夏の終わり
俺は声のする方を見るとそこには緑子さんがいた。
恭平
恭平
え?

なんで?
緑子
緑子
恭平!!

何してるよの早く行きなさいよ!!
恭平
恭平
え?

行くって何処へ?

てか、どうしてここに?
緑子
緑子
何寝ぼけたこと言ってるのよ!!

今ならまだ間に合う!!

今、会わなかったら絶対に後悔する。

さっさと行きなさいよ!!
現れるや否やいきなり怒鳴りつけて来る緑子さん。

よく見ると緑子さんの手に手紙が握られている。

緑子さんの所にもちひろの手紙が来ていたんだ。

俺は自然と駅へと走り出していた。
小さい頃からちひろの事が好きだった、けど告白する勇気がなくてこんな俺なんか相手にされないと勝手に決め付けてた。

それでも良かった、ちひろがそばに居てくれたから。

例え他の誰かと付き合っても、他の誰かと結婚しても、この村に居ればちひろに会える、ちひろの笑顔が見れる。

そう思えたから、でも高校卒業と同時にちひろは村を出て行ってしまった。

あの時に思った筈なのにあんな想いは二度としたくないと思った筈なのに。

なのに俺は、俺は何を迷っていたんだ。
駅が視界に入って来た。

既に電車が止まっている。

ホームに入ると同時に俺は叫んだ。
恭平
恭平
ちひろー!!
叫ぶと同時に発車ベルが鳴り扉が閉まる。

間に合わなかった、そう思った時窓が開きちひろが顔を出した。
ちひろ
ちひろ
恭平?!

どうしてここに?
電車が少しづつ動き出した。
恭平
恭平
ちひろ、俺はちひろが好きだー!!

ずっと待ってるから。

ずっとだからな〜。
ちひろ
ちひろ
恭平〜、ありがとう〜。

私も大好き〜。

元気でね〜。
ちひろは笑顔で応えて手を振り続けている。

俺も手を振り返していると俺の隣を走り去る2人組の姿が見えた。
神神
ちょっとその電車待った〜。
Kamikami
Kamikami
見事に乗り遅れましたね。

まぁ、1時間間違えたら普通に間に合いませんよね。
Kamikami
Kamikami
おや?

これは奇遇ですね恭平くん。

これからお出掛け・・・では無いようですね。
Kamikamiさんが俺の格好を見てそう言い出した。

しまった寝巻きのまま飛び出して来てしまった。
Kamikami
Kamikami
恭平くんがここに居ると言うことは?

ちひろさんの見送りですか?
神神
え?

ちひろさん我々よりも早く行ってしまったの?

決断早すぎませんか?
Kamikami
Kamikami
決断力あり過ぎですね。

撮影が終わってまだ3日しか経ってないのに。

我々がのんびりし過ぎなんですけどね。
神神
でもさ、折角ここまで来たんだから観光楽しまなくちゃ。
Kamikami
Kamikami
観光に来た訳じゃないですよ。

と、言う自分も残ってますけどね。
恭平
恭平
ちょっと待って下さい。

撮影?

3日前?

ちひろと一緒に居たんですか?
Kamikami
Kamikami
ええ、3日前ちひろさんと一緒に仕事していました。

ちひろさんの才能には驚かされるばかりです。

・・・何も聞いて無いんですか?
恭平
恭平
はい。

ちひろからは何も。

教えて下さい、ちひろは何をしてるんですか?

そして、何処に行ったんですか?
俺が訪ねるどKamikamiさんと神神さんは顔を見合わせ俺に話しかけた。
Kamikami
Kamikami
ちひろさんが言わないのは何か理由が有るからだと思います。

それを自分達から言うのはちひろさんに失礼だと思います。
恭平
恭平
そう、ですよね。

でも、でも俺はちひろに会いたい。

お願いします。

ちひろの居場所を教えて下さい。
Kamikami
Kamikami
会ってどうするんです?
恭平
恭平
え?

勿論、会って話がしたい。

もう一度。
俺が言い終わる前にKamikamiさんが話しかけてきた。
Kamikami
Kamikami
残念ながら彼女は貴女方一般人とは別の世界の人になりました。

今までのように気安く会ったり、話したりはもう無理でしょうね。
恭平
恭平
え?

別の世界?

どう言う意味です?

もう、会えないって言うことですか?
Kamikamiさんの言っていることが分からない。

ちひろは一体どこに行ったんだ。
Kamikami
Kamikami
彼女はこの世界に入るのにかなりの覚悟を決めて決断をしたと思います。

その彼女に会って話がしたい、ましてや付き合いたいとなればそれなりの覚悟が無ければなりません。

貴方に今の生活を捨てる覚悟はありますか?

覚悟?

覚悟ってなんだよ。

ちひろにただ会いたいだけなのに。

それでもちひろに会いたい。

俺はちひろが好きだ。

でも、どうしたらいい。

俺は拳を握り締め俯いた。
Kamikami
Kamikami
ああ、そうそう。

例の話まだ生きてますよ。

自分を変えたいと思うなら何時でもお待ちしてますよ。
例の話?

Kamikamiさんと仕事の話。
Kamikami
Kamikami
さて、神神さん行きますかね。

ここで2時間も待つつもりは有りませんからね。

もう少し観光しますかね。

神神
おぉー。

さすがKamikamiくん話がわかる。

行きましょう。
恭平
恭平
待って下さい!!

俺、俺はちひろに会いたい。

Kamikamiと一緒に仕事させて下さい!!
俺は深々と頭を下げ頼んだ。

Kamikamiさんは背を向けたまま話した。
Kamikami
Kamikami
覚悟出来たんですね?

動機は不純ですが分かりました。

では自分達と一緒に行きますか?
恭平
恭平
え?

それって今日ですよね?

流石に今日は。
Kamikami
Kamikami
何か問題でも?
恭平
恭平
だって住む場所も決めてないし、仕事だって有るし急には。
Kamikami
Kamikami
分かりました。

ではちひろさんと同じ3日間猶予を与えます。

それ迄に自分の事務所に来て下さいね。

来なかったらこの話しは無かったことにします。
恭平
恭平
み、3日ですか?

分かりました、何とかします。
こうして俺達の長いようで短い夏が終わりを迎えた。