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第50話

旅立ちの朝
ちひろ
ちひろ
う〜ん、今日もいい天気だ。

さてと、そろそろ出掛けないと。
私は朝早くに起床し背伸びをした。

今日は出発の日だ。

撮影の日から3日が経った。

3日が経った今でもあの日の事を思うと胸の高鳴りは抑えられない。

私はその事を両親に話した。

高校の頃とは違い、今回はハッキリと自分のやりたい事とその覚悟を伝えた。

最初は渋って居た両親も私が本気だと言う事が伝わったのか了承してくれた。
父
ちひろの好きな様に行きなさい。

私達の事は心配しなくていいから、思う存分やって来なさい。
母
身体に気を付けてね。

何かあったら直ぐに戻って来るんだよ。
お父さん、お母さんありがとう。

そして、ごめんね。

また心配掛けて私、親不孝者だよね。

いつか必ず孝行するからもう少しだけ待って下さい。

ちひろ
ちひろ
さぁ〜行くぞ〜。
私は空が明るくなる頃、家を出た。

この村にお別れを言うためだ。

私は小学校に来た。

古ぼけてはいるけれどあの頃と変わっていない。
ちひろ
ちひろ
うわ〜、懐かしいなぁ。
私が物思いに耽っていると私の隣を小さな女の子が走って行く。
幼少時のちひろ
幼少時のちひろ
恭平〜、急がないと遅刻するよ〜。
すると小さな男の子が慌てて走り出し私の隣で派手に転んだ。
幼少期の恭平
幼少期の恭平
うわぁ〜ん。

痛いよ〜。
小さな男の子は大声で泣き叫んだ。

すると小さな女の子が心配そうに駆け寄ってきた。
幼少時のちひろ
幼少時のちひろ
大丈夫、恭平?

何処か怪我したの?

私がおんぶして上げようか?
幼少期の恭平
幼少期の恭平
いいよ、カッコ悪い。
男の子は首を横に振り校舎へ走って行く。
幼少時のちひろ
幼少時のちひろ
もう、心配してあげたのに恭平のバカ。
ちひろ
ちひろ
ぷっ。

今の私達と大して変わってない。
私は苦笑した。

この頃からこんなやり取りしてたんだね。

小さい私について行き教室へと向かった。

「カラカラ」と、音を立てて扉を開けると陽の光が教室に差し込み眩しさで思わず目を細めた。

陽の光に照らされた教室はまるでビデオの早送りの様に凄まじいスピードで時間が過ぎていく。
運動会や文化祭など数々のイベント風景が流れて行く中に、教室の片隅で膝を抱えて泣いている私の姿が見えた。
ちひろ
ちひろ
この時は確か。

肝試しの時かな?
幼少時のちひろ
幼少時のちひろ
ひっく、ひっく。

こ、怖いよ〜
幼少期の恭平
幼少期の恭平
ち、ちひろ〜。

おーい、ちひろ〜。

何処にいるの〜。
廊下の方から私を呼ぶ声が聞こえて来た。

私が出て来ないので探しに来たようだ。
幼少時のちひろ
幼少時のちひろ
きょ、恭平?

わ、私ここだよ。
幼少期の恭平
幼少期の恭平
ちひろ?

やっと見つけた。

大丈夫ちひろ?
幼少時のちひろ
幼少時のちひろ
うん。

恭平ありがとう。
幼少期の恭平
幼少期の恭平
良かった。

帰ろ。
そう言うと恭平は手を差し伸べてきた。

私は恭平の手を握り立ち上がった。

恭平の手が小刻みに震えているのがわかる。
幼少期の恭平
幼少期の恭平
い、行こっか。
微かに声も震えてる。

恭平も怖いのだろう、無理してるのが分かる。

それでも恭平は私の手を握り前を歩いて行く。

何時もは頼りない恭平が男らしく見えて、この辺りから恭平の事を意識し始めたんだ。
ちひろ
ちひろ
ありがとう恭平、何時も私のそばに居てくれて。

ありがとう恭平、私を守ってくれて。
時はさらに進み緑子さんが転校して来た。

先生に紹介されて登場した緑子さんは俯いたままで自己紹介の挨拶も声が小さくて大人しい子だった。

でもとってもオシャレで可愛らしい子だと私は思った。
ちひろ
ちひろ
うわぁ〜。

可愛い〜、今見て可愛くてオシャレだな。

やっぱり私とは正反対の子だな。
当時の私は何時もジャージで恭平と一緒に木
に登ったり、虫を捕まえたり、走ったり言葉使いも荒かったりと女の子要素が0だった。

そんな私に髪を結ってくれたり服のコーデをしてくれたりと、私の憧れの人だ。
ちひろ
ちひろ
そう言えば初めてジャージ以外の服で登校したのもこの頃辺りからかな?

最初は皆驚いてたっけ。
クラス皆
うわぁ〜、女子が増えた。
いや、いや元から女子だし。
皆何だと思ってたんだよ。

と、突っ込んでいる私の隣でクスクスと笑う緑子さんがまた可愛くてオシャレで私なんか本当に敵わないなと思えた頃でもあった。

時にはそんなお節介な所が嫌で喧嘩もしたりしてそれでも私の為なんだよなと、後になって気付いて謝ったりしたっけ。

私に色々な事を教えてくれてくれた、お姉さん的な人であり私の親友。

この頃は会えはだいたい2人で恭平の話をしていた記憶がある。

三角関係はこの頃から続いていたんだね。
ちひろ
ちひろ
ありがとう緑子さん、私に色々な事を教えてくれて。

ありがとう私の親友で居てくれて。

今の私を形成しているのは紛れも無く二人の存在が大きい。

2人に出会わなければ私は全く別の人間になっていただろう。

ありがとう、2人とも私のそばに居てくれて。

そして、さよなら・・・。
私は校舎を後にした。