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第22話

理由
緑子
緑子
ちひろちゃん、大丈夫?
ちひろ
ちひろ
うん、大丈夫。

普段あんな風に怒らないからちょっとビックリしちゃった。
緑子
緑子
ちひろちゃんに八つ当たりするなんて最低ね。
ちひろ
ちひろ
恭平は温厚な人だからあんな風に怒るのは余程のことだよ。

緑子さん、何があったの?
緑子
緑子
うん、ちょっとね。

落ち着いたらちゃんと話すから。

(ほんとだね)

(10年付き合ってて恭平があんな風に怒るのは初めて)

(私の知らない恭平が見れた)

(まだ沢山、私の知らない恭平があるんだね)

(でも、もうお終い、もう終わりにしなきゃ)
ちひろ
ちひろ
うん、落ち着いたら聞かせて。

(緑子さん、寂しそうだ)

(恭平も苦しそうだった)

(何があったの?緑子さん、恭平)
課長
課長
(何が、どうして、どうなった〜)

(と1人でボケてもしょうもない)

(いったい何があったの?)

(超怖かったんだけど)

(超ビビったんですけど)

(思わず机の下に隠れたんですけど)
課長
課長
(てか、仕事中なんですけど)

(しかも恭平仕事中に出てっちゃったんだけど)

(職場放棄ですか?)

(私も職場放棄したい)

(ダメだ〜)

(私には妻と6人の子供達が〜)

俺は外に出ると壁を殴り溜息をついた。

何、さっきからイラついてんだろ?



何もちひろ八つ当たりする事ないよな。

ちひろの怯えた表情が思い浮かんだ。


壁にもたれ掛かり空を見上げた。

俺の心とは逆に空は澄み渡っていた。


そう言えば緑子とまともな喧嘩なんて無かったな。

多少の言い合いはあったけど、直ぐに仲直りしてたからな。


まぁ、だいたい俺が謝ってたんだよな。


緑子と過ごした10年間を思い出していた。

10年も付き合っていればそりゃ別れ話の1つや2つあったけど。


その度に俺達は仲直りして上手くやってきたのに。


なのにどうして。

昨日の出来事が脳裏に浮ぶ。


今回ばかりはもう無理なのかな?

俺は大きく溜息をついて仕事に戻った。
部屋に入ると緑子とちひろはこちらを見たが特に何も言わず、俺も無言で自分のデスクのについた。

俺のデスクは丁度ちひろと対面の位置で、左前に緑子のデスクがある。


椅子に座るとちひろはこちらを向き小声で話しかけて来た。




ちひろ
ちひろ
大丈夫なの?
恭平
恭平
ああ、落ち着いた。

ちひろさっきは大声出してごめんな。
と俺も小声で応えた。

ちひろは頭を左右に振って再び小声で話しかけて来た。

ちひろ
ちひろ
私は気にしてないから。
俺は顔の前に手を合わせてゴメンと頭を下げた。

横目で緑子の方を見るとパソコンに向い黙々と仕事をしている。
俺もパソコンを立ち上げ仕事に専念した。
部屋は静まり返り「カタカタ」とパソコンのキーボードを叩く音だけが響いていた。
課長
課長
(なんなのこの職場)

(なにこの重苦しい空気は)

(超仕事しずらいんですけど)

(昨日のまでは和気あいあいと仕事してたのに1日で何があったの)


課長
課長
(本当に仕事しずらいんですけど)

(もう嫌だ、本当に辞めてやる)

(でも、やめならない)

(私には妻と6人の子供達が〜)
課長
課長
(でも、今日こそは辞めてやる)

(もう本当にやってられない)
課長
課長
本当にこんな仕事やってられるか〜。
ちひろ
ちひろ
うっさい!!
緑子
緑子
うるさい!!
恭平
恭平
うるせぇよ!!
課長
課長
ご、ご、ごめんなさい〜。
課長
課長
(もう、いやだ)
そして、昼休みになった。