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第51話

旅立ちの朝#2
ちひろ
ちひろ
恭平なんか大嫌い!!

もう顔も見たくない!!

さよなら!!
ちひろは背を向けて走って行く。
恭平
恭平
ちひろ?

待てよちひろ。

ちひろ。
俺は追いかけようと走り出そうとするが足が動かない。

何でだ?

何でだよ?

足下を見ると足に何かが絡み付いている。
恭平
恭平
うわぁ?!

何だこれ、離せ!!
地面から無数の手が俺の足を掴んでいる。

次第にその手は増えて行き腰に腕に肩に掴みかかる。

完全に身動きが取れなくなる、更にトドメを刺すかのように首に手が掛かる。
恭平
恭平
うぐっ・・・。

ち、ちひろ、待って。

ち・・・ひろ・・・・。
薄れ行く意識の中で小さくなって行くちひろの後ろ姿に手を伸ばそうとするが、伸ばすことが出来ずにその場に倒れ込む。
恭平
恭平
うわぁー。

へ?あれ?・・・・

夢、か。

最近、こんな夢ばっかだな。
ちひろが役場を辞めてからまともに寝れてない。

偶に寝ると今みたいに夢を見る。
花火大会のあの日、ちひろの後ろ姿が今も忘れられない。
恭平
恭平
なぁ、ちひろ。

あの時、俺が追い掛けてたら何か変わったのかな?
俺は天井を見つめ1人呟いた。

正直あの日の事は今でも後悔している、あの時追い掛けていればと・・・。

そんな事何度悔やんでもどうにもならないのに。

時折思い出しては後悔して自分の不甲斐なさに嫌になる。
もう一度寝ようと思ったがやはり寝付けずに起きる事にした。

何気に窓に目線を向けるとカーテンの隙間から陽の光が差し込んでいた。

まるで窓に吸い寄せられるように近づくとカーテンの隙間から外を見た。

家の前に女性が立っているのが見えた。
恭平
恭平
え?

ちひろ?
俺は自分の目を疑い目を擦り再び外を見ると女性の姿は無かった。
恭平
恭平
やっぱり気のせいか?

あはは、とうとう幻覚まで見るようになったか。

ヤバいな俺。
気のせいだと思ったがやはり気になり念の為外に出て見る事にした。

外に出て家の周りを探したが、誰も居なかった。
家に入ろうと玄関に向かう途中に郵便ポストが視界に入り何気にポストを開けた。

電気料金やらの郵便物の中に見慣れない封筒を見つけた。

宛名は神代ちひろとあった。
恭平
恭平
ちひろ!?

やっぱり来てたんだ。
俺はもう一度周りを探したが居なかった。

取り敢えず封筒を開けると中には手紙が入っていた。
ちひろ
ちひろ
拝啓

土屋恭平様、猛暑が続く中どの様にお過ごしでしょうか?・・・

てか、何この硬っ苦しい挨拶は(笑)
私と恭平の仲だから適当に書きます。
恭平
恭平
ぶはは。

適当て何だよ。
可笑しくて思わず吹いてしまい。
手紙に話しかけてしまった。
ちひろ
ちひろ
えっと、多分この手紙を読んでいる頃、私は電車に乗って居る頃だと思います。

本当は直接会って伝えたいけど、会ったら又、喧嘩してしまいそうで手紙にする事にしました。
恭平
恭平
え?

電車?

ちひろ・・・。
不安が過ぎり俺は眉をひそめた。

その不安は見事に的中してしまう。
ちひろ
ちひろ
私はやっと自分のやりたい事が見つかりました。

そのやりたい事が何なのかはまだ伝えない様にします。

いつか1人前になって恭平に直接会って伝えたいから。

だから私はこの村から出て行く事にしました。
恭平
恭平
ちひろなんで急に、別れの挨拶もなしに出で行くのかよ。
ちひろ
ちひろ
短い間だったけど恭平に会えて良かった。

この村に帰って来て最初に恭平に会えて良かった。

あの時、私思ったのやっぱり恭平の事が好きなんだと。

そして、これが私にとって最後の恋、この先きっと誰かを好きになる事は無いから。
恭平
恭平
ちひろ俺もちひろが好きだ。

最後の恋なんて言うなよ。
ちひろ
ちひろ
あ、そうだ恭平、緑子さんと仲直りしなさいよ。

やっぱり恭平には緑子さんがお似合いだよ。

2人の良い報告待ってるから。(笑)

恭平、今までありがとう、大好き。

それじゃね、バイバイ。
恭平
恭平
何だよそれ、俺が好きなのはちひろであって。

緑子さんとはもう。

俺は、俺はどうすれば良いんだ?
俺は手紙を握り締め茫然と立ち尽くして居ると俺を呼ぶ声がした。
謎の女性
恭平!!