第26話

Jeno ▶︎ 俺にしときなよ
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2021/04/11 03:48
  「ジェノや。私また振られちゃったよ。」






 『また振られたの?だから顔で選んだらダメだよってあれほど言ったのに』







  「だって、イケメンだったんだもん。」






 彼女から見れば俺は幼馴染で男友達で相談相手でしかない。







   『今回はどうやって振られたの?』







 「お前女として見れねえわって思いっきり突き放されたよ。笑、」







 『はぁ、あなたってほんと男を見る目ないよね。』






    「そ,そんなことないから!」






 「でももう吹っ切れたから大丈夫だよ。」






 吹っ切れたと言いつつも少し涙目になっている。






 そうやって少し強がる所。相手の男は勿体無いことをしたな。






   「私って、ほんとダメダメだな、。」






 『大丈夫だよ。あなた。あなたならきっといい人がいるから。』





  本当なら今すぐにでも奪いたいくらい。





 でも少しだけ傷を負ってしまった彼女にはこれが1番正解だ。





    「うわ~ん!ジェノや~!!」




 彼女は俺の肩でI時間ほど彼氏への愚痴を吐きながら泣いた。





 俺に相談してくるけど彼氏のことはいっさい悪く言ってなかったから。






  『ほんっと、あなたって憎めないんだから。』






   『俺なら泣かせないし、俺なら。』






   『俺にしときなよ。あなた。』






 彼女の傷が癒えたら言うことにしよう。そう決めた。






 end
 

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