第32話

短編集32 jm
1,506
2020/02/15 06:50



毎年バレンタインは幼なじみのジミンに
チョコを渡してたけど、今年こそ伝える。
これは本命だからって。


いつも通り朝はジミンと一緒に学校へ向かう。
教室へ入ると、ジミンの席にはチョコの山。

「‥今年もすごい数だね」

『当たり前でしょ、だって僕かわいいもん』

ってなんだその顔。かわいいな。

「はいはい、そうだねーかわいいねー」

長く一緒に居過ぎたせいで素直になれなくて
いっつもこんなかわいくないことしか言えない。


いつ渡そうってタイミング伺ってるけど
休み時間の度に女の子集まってくるし、
今年こそはちゃんと伝えたいから
いつもみたいに適当に渡せない。


結局、あっとゆうまに放課後で
帰りの道中も何度も今、今って
思ってたけど勇気が出なくてもうすぐ家に着いちゃう


『あなた、今年は俺にくれないの?』

「え、」

『毎年くれてるのに今年まだもらってない』

って唇尖らしてるけど絶対分かってやってる。

「あ、渡してなかったね忘れてた〜」


なんでいっつもこうなんだろう。
忘れてたってなんだよ。逆にずっと考えてたよ。
考えすぎて渡せなかったよ。


「‥はい。どうぞ」

『わあ、ありがとう』


目細めて喜んでるけど
もうすでにたくさんもらってるじゃん。
って言いそうになったけどぐっとのみこむ。

「‥義理。じゃないから」

そう言ってもう目の前の家まで走って
帰ろうとしたらグッと腕を掴まれた。


『ちゃんと言ってよ』

ってなんか真剣なジミンの顔。

「‥すき、です。」


その瞬間ギュッと抱きしめられる。


『俺もすき』



『あなたなかなか本命って
 言ってくれないんだもん』

って

「わたしがすきなの気づいてたの?」

『もちろん。ずっと一緒に居るんだから
 当たり前じゃん』


やっぱりジミンには敵わない。
とゆうことでこれからもよろしくね。

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