この話を誰かが聞いてるなんて思いもしなかった
この後私に不幸が振りかかってくるなんて言わなくてもわかるだろう
_ある楽屋でのこと_
ライブが終わって一番に楽屋に帰ってきた
サランの手には刃物が握られていた
グサッ!
バタッ
ユンギSide
ん?不気味な笑い声が聞こえる
嫌な予感がする……
俺らの楽屋だ!!
バタン!
勢いよくドアを開け
そこにあった光景に頭が真っ白になった
〇〇が血を流して倒れている、サランが刃物を持っている…
その微笑みが怖かった
ただ、〇〇を傷つけたのが許せなかった
すぐに救急車を呼んだ
ポロ……ポロ………
必死にユンギオッパが私に声をかけ続ける
サランは隣で笑っている
数秒後にメンバーみんなが集まる
救急車も到着した
私はみんなから離れたくなかった
だから少しでも一緒にいれるように
病院に付いていった
ドーン!
この音とともに私は暗闇に引きずり込まれた
みんなが遠くなりあたりは真っ黒になった
ピカッ!
眩い白い光が私を照らす
ユンギオッパの手をしっかりと握り一筋の光に向かってひたすら走った
一瞬目が眩んだ
シーンと静まり返っていた病室に機械の音が響き出す
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!