ついにやって来た最終日。
朝、最後の朝食を食べ部屋を出た。
今まで出来なかった挨拶も今なら出来る。
そして、挨拶をする友達がいる。
それに…
隼翔が笑いかけてくれ、私はまた少し顔が
熱くなった気がする。
…好きな人だって出来た。
楽しかった思い出だって出来た。
感情だって手に入れることが出来た。
泣いて笑い合って、慰め合ったりして…
こんなにも楽しいことはそうそうないと私は思っている。
だから最期には…
誰にも聞こえない小声で私はそう呟いた…
香織と隼翔とホールに行くと、黒チームと
最後の相手となる茜色チームがいた。
隼翔がみんなから少し離れた場所で手招きを
している。
私はみんなが話に盛り上がっている隙に隼翔
の方へ。
突然の質問に少し驚くが、声を聞く前に心を落ち着かせることが出来た。
言いながら、段々恥ずかしくなっていくのが
物凄い顔の熱さで感じれる。
目の前にいるのに何で…
私がみんなのところに戻る。
そして、開始時刻になるとクレアの声。
いきなり開始された殺し合い。
誰もがど惑い、一歩も動こうとしない。
すると…
…ある一人が動き出した。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。