そこから始まったルール説明。
まず、8人1組に分かれ100のチームを作る。
そして、他のチームとテストの合計点で勝負
をする。テストの難易度は4段階、2人ずつ
テストは行われるようだ。
テストの合計点で負けたチームは死。
勝ったチームは生きる。
全員が満点を取ると、何か貰えるとか。
死ぬ可能性があるということには知らない
らしく、泣き出す女子もいた。
しかし…
その言葉にみんなが黙る。
まぁ、そうだよね。命を賭けてゲームしたい
と思わない人が多い筈だし。
説明が続く。
運動も同様でチーム戦らしい。
みんなが怖がる声が聞こえるが、私はそんな
みんなを無表情で見ていた。
暫くして、説明が終わる。
クレアがそう言うと、色の名前が書いてある
カードを持った人達が並ぶ。
私は寄りかかってた壁から離れると、黒の
カードを見つけ歩き出す。
茜、鶯、琥珀、瑠璃…様々な色がある。
私は歩いている時に気づいた。
長袖長ズボンの人、少ないじゃん……
よく考えたら今は夏だった。
私はあまり汗をかく体質じゃ無いし、暑いの
とかが平気だから気にしていなかった…
『黒チーム』のところに行くと、私を含め、
男女各4人ずつがいた。
少ししてクレアの放送が始まる。
ステージ上のスクリーンに画面が表示された
3位から順に開いていくらしい。
え、入ってた……
あの枷のつけっぱなしは役立ったんだ…
生憎、私の「琉依」という名前は男子だと
思われたらしく誰も騒がなかった。
周りからざわめきが起こる。
一つは私が学力と体力の両方にランクイン。
もう一つは超難関校として有名な海峰高校に全教科満点で入学したこと。
満点なんて当たり前じゃん…
それに、体力だってつけたくてつけたつもりじゃないし…
スクリーンに10分のカウントダウンが始まる
冷静な人達。その中の一人が…
…と言ってくれた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。