…隼翔に早く会いたいなぁ。
私はそんなことを考えていた。
命懸けだと知ると、もしいなくなったらと
考えてしまい少しでも長く一緒にいたいと
思ってしまう。
もっと一緒にいることが出来たらいいのに…
好きという感情は難しい。
何かモヤモヤするっていうかなんていうか…
香織の良心が痛い。
明日、私は死にます。なんて言えないよ…
やがて、2人が戻ってきて私はテストへ。
今回は漢字と古文。
あれ…ここ何だっけ…?
今までのテストで初めて引っかかった。
そのことに少し焦りながらも解いていく。
提出が終わり、結果が発表される。
合計点数は勝ってはいたが…
私は98点で一問間違えてしまった。
2チームの人の首が無くなり、「では、また
明日。」といつも通りのことをクレアが言い
みんなが各自、部屋に戻る。
私はホールにまだ残っていた。
出る直前に気付いた隼翔が私の元へ。
少し視線を逸らした時、隼翔がいつも着けて
いるネックレスが見えた。
隼翔がネックレスを外すと、私の後ろに周り
つけてくれた。
そう言って、笑ってくれた。
私も笑い返す。
そして、私は部屋に戻った。
"ん?"
明日、私は死ぬけどいいかな…
"うん!私のしたいことは叶った!"
"詳しくは秘密だけどね♪"
そっか…
"これは琉依ちゃんの人生だもん。好きな
ようにするのがいいと思う!"
後悔はないの?
"無い無い!"
分かった…それじゃあ、明日までよろしく…
"勿論!"
私は首にかかっているネックレスを触る。
…隼翔に「好き」って言わないと。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。