第54話

脅威さんの涙
8,648
2020/12/05 08:00
ショッピ
ショッピ
…ゾムさん!
ゾムークを倒したことによって肩の力が一瞬抜けたが、再び緊張が走る。

拘束されているゾムさんに駆け寄り、急いで拘束を解いていく。
トントン
トントン
急いで基地に戻るぞ!
鬱先生
鬱先生
ショッピ君はゾムを担いで!
俺たちが護衛するからっ!
ショッピ
ショッピ
はい!
ゾムさんを担いで出口に向かう。ゾムさんがあまり揺れないように気を使いながらも、全速力で。
____ゾムさん、俺たちは貴方に助けられてばかりです。恩返しと言っては難ですが、絶対に助けます。

【あの時、俺が罠に引っかかっていなければ…
 あの時、俺がゾムークに捕まらなければ…】

俺は募っていく罪悪感を振り払うようにただひたすら走ることしか出来なかった

_____最後に見たゾムさんの涙が忘れられない。
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医務室にて
シャオロン
シャオロン
ゾム…大丈夫だよな…?
怪我が酷いためゾムさんは現在手術を受けている。
だから俺たちは、医務室前の廊下にたたずんでいた。
ロボロ
ロボロ
彼奴は絶対に生きてくれる。また、あの無邪気な笑顔を見してくれるんや。
コネシマ
コネシマ
彼奴が起きたら、「ごめん!」って謝るんや。
俺らの罪は許されるものではないけれど…!
ショッピ
ショッピ
そうっすね…
ショッピ
ショッピ
…ゾムさん、泣いてました。
皆さんに信じてもらえる前に最期を迎えることになったかもしれない…と。
チーノ
チーノ
ゾムさんの涙…
エーミール
エーミール
私達があんなにも酷いことをしたんやから…必然ですね。
重々しい沈黙が流れる。

すると、不意に…


ガラガラ…

医務室のドアが開き、しんぺい神さんが出てくる。
鬱先生
鬱先生
ぞ、ゾムは⁉︎
しんぺい神
しんぺい神
大丈夫…だよ。
きっと、数日で目を覚ますと思う。…けど
グルッペン
グルッペン
けど…?
しんぺい神さんが次の言葉を言うまでの僅かな時間がとてつもなく長く感じられる。





____________その僅かな時間でも脅威さんの涙は皆の心を悲しみに染めていく。
       
________そして我々は、脅威さんという存在の大切さを改めて感じる。
ショッピ
ショッピ
___俺たちは、貴方脅威さんの泣き顔ではなく、笑顔が見たいです。
ショッピ
ショッピ
Also, please laugh.





いろは(作者)
いろは(作者)
第二章完結です!
いろは(作者)
いろは(作者)
すごく中途半端な終わり方ですね…
いろは(作者)
いろは(作者)
第三章はどうなるのでしょうか?
いろは(作者)
いろは(作者)
これからもよろしくお願いします! ʅ(◞‿◟)ʃペコリ

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