第69話

真夜中の散歩
6,006
2021/02/18 08:00
ゾムークと会ってから3日が経った。
みんなのことが少しだけ怖い。
ゾムークが言っていることが本当だと思うと…ゾッとする。

そのせいで、最近眠れていない。
そろそろ誰かにバレそう。

今日だってそう。
ベットの上でゴロゴロしていても、全然眠れない。

どうせ眠れないなら、少し散歩してこようかな。
ハンガーにかけてあったパーカーを羽織り、ドアを開ける。
さぁ、どこに行こうか…
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基地を出て、特に行き先を決めることもなくフラフラと歩いていて無意識のうちにたどり着いたのは小高い丘。
海が見下ろせる素敵な場所。
来たことがないはずなのに、なんだか懐かしい。記憶を失う前はよく来ていたのだろうか。

流れ星が見えたりしないかな。
そんなことを思いながら上を向く。
聞こえてくるのは微かな波の音と草木が風に揺れる音だけ。
たまにはこういうのもええな。
キラリ
ぼーっとしていたら流れ星が通った。
すごい偶然やなwまさか本当に見られるとは思ってなかったから願い事出来ひんかった…

少ししょんぼりしていると後ろから声をかけられる。
トントン
トントン
ゾム?こんなところで何しとんの?
ゾム
ゾム
トントン…?あ、、、グルッペンとショッピもおるやん。
ゾム
ゾム
いや…寝れへんかったから、、、
ゾム
ゾム
3人は?
ショッピ
ショッピ
まぁ…俺たちもそんな感じっすね。
グルッペン
グルッペン
俺とトントンが書類に追われててなぁ…
ショッピが手伝ってくれて切りがついたのがついさっきなんだ。
それで、息抜きにお散歩というわけだゾ!
ゾム
ゾム
大変なんやなぁ…
トントン
トントン
ゾム、疲れてるように見えるけど…最近ちゃんと寝てる?
あ、、バレた。

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