ゾムークと会ってから3日が経った。
みんなのことが少しだけ怖い。
ゾムークが言っていることが本当だと思うと…ゾッとする。
そのせいで、最近眠れていない。
そろそろ誰かにバレそう。
今日だってそう。
ベットの上でゴロゴロしていても、全然眠れない。
どうせ眠れないなら、少し散歩してこようかな。
ハンガーにかけてあったパーカーを羽織り、ドアを開ける。
さぁ、どこに行こうか…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
基地を出て、特に行き先を決めることもなくフラフラと歩いていて無意識のうちにたどり着いたのは小高い丘。
海が見下ろせる素敵な場所。
来たことがないはずなのに、なんだか懐かしい。記憶を失う前はよく来ていたのだろうか。
流れ星が見えたりしないかな。
そんなことを思いながら上を向く。
聞こえてくるのは微かな波の音と草木が風に揺れる音だけ。
たまにはこういうのもええな。
キラリ
ぼーっとしていたら流れ星が通った。
すごい偶然やなwまさか本当に見られるとは思ってなかったから願い事出来ひんかった…
少ししょんぼりしていると後ろから声をかけられる。
あ、、バレた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。