ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ショッピside
俺たちは、◇国のすぐ近くの森に潜んでいる。
消え入りそうな声でゾムさんが呟いたのを俺は聞き逃さなかった。
ゾムさんに聞こえたかわからないけど、俺もポツリと呟いた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺は、順調にAルートを進んでいく。
敵を切り裂きながら思考回路を巡らせると1つの答えが思いつく。
《ゾムさんを徹底的に潰そうとしているのではないか。》
ゾムさんが行っているCルートに戦力を費やしているのならば…
そんな考えが頭をよぎり、不安を抱き始めるとインカムから声がした。
俺はいつもと声がいつもと少し違うことに気づかなかった…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
少し息切れしながらも、ゾムさんが待っているであろうd地点にたどり着いた。
インカムで連絡すると…
想定外の返答が返って来た。
俺は困惑する。さっきのは聞き間違い?…いや、確かに聞こえた。
ゾムさんの声を最後まで聴き終える前に…
ゾムさんにそっくりの声が聞こえたかと思った瞬間には俺の意識は暗転した…。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。