第2話

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2019/10/20 08:56







『……疲れた…。』









バイトも人と喋ったこと無いし









どう喋ればいいかわかんないから









掃除とか文字打ちとかしか出来ない。









『……ほんとどこまでも失敗作なんだよなぁ…』









さっきもこんなこと言った気がする。









口癖になっちゃったのかな?









今日はね。









バイトはやくあがれるって。









私的には朝までバイトしてた方がいいんだけどな。









『…終わったらどっか行こうかな?』









一人の時間にはもう慣れました。









廃ビルに入ったり









廃校 廃遊園地とかにもたまに行ってます。









そこに行くと私みたいにみんなに見捨てられた物達が









沢山いて私の気持ちをわかってくれてるような気がするんです。









「もう終わっていいよー。今日もありがとねー。」









『……ペコ』









あぁいうときはなんて言えばいいんですか?









花にいうみたいにありがとうって言えばいいの?









『……人がいないと普通に話せるんだけどな。』









人を目の前にすると話せない。









こんな自分が情けなくて大嫌いなんだ。









『…たまには人が多い所にでも行ってみようかな』









人が多い所にはあまり行ったことがない。









たまーに歩いてたらぽつんって出てきちゃうことはあるけど。









『……こっちかな?』









なんか…そこにはでっかい家?が建ってた









『ジャニーズ…事務…所?』









聞いたことない名前…









……あ!クラスの女の子がジャニーズかっこいいって言ってた!









『…ジャニーズ事務所…入ってみようかな?』









入口にそーっと手を伸ばしてみたら……









ビーーーーッッッッッ








『ひぃっ!!!!!!』








警備員「誰ですか?」








『…あ…う…だ…』








喋れない。どうしよう。








頭の中ではわかってるのに。








声がでない。








喉が痛い。








お腹が痛い。








頭が痛い。








足が痛い。









『私はっ!!失敗作少女っ!!!!!!』

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