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第2話

一度だけで良いから...
1,078
2023/04/10 05:29
悠馬side

俺が花を吐くようになって三週間が経つ。

量も前より増えてきて食事も喉が通りにくなって5kgぐらい体重が落ちた。
優太
なんか、悠馬痩せた?
悠馬
あっ、気づいた?
ダイエットしてる。
大飛
前も十分痩せてるけどね。
悠馬
うん、でも俺って結構太りやすい体質だから適度にねw
大飛
そっか、あんま無理はすんなよ。
悠馬
うん、ありがとニコッ
彪雅
悠馬〜、ちょっと来て
悠馬
何?
彪雅
花吐きどうなってる?
悠馬
あぁ〜...増えてる...でも、もうすぐで消えるでしょw
あむぎり
悠馬、大飛を想い続けることをやめない限り花吐きは治らないよ...
悠馬
知ってる...でも、まだバレないからw
2人にはバレてるけど...
彪雅
あの2人は結構細部まで見るからバレてもおかしくないからね。特に優太は...
悠馬
だよね...ありがと...
あむぎり
悠馬、辛いんなら大飛に告白したら?
言っちゃ悪いんだけど...その...
彪雅
...嘘でも良いからお互いが好きって言い合う...でしょ...あっちゃん...
あむぎり
うん...そうしたら、しばらく花を吐くことは無いと思う...
悠馬
うん、そうする...ありがとう。
悠馬はそう言って微笑むけどそれはとても苦しそうに無理して笑っているように見えた。
彪雅side

俺は悠馬が大飛に片思いをして花を吐き続けているのが俺まで辛くなって悠馬を見るたびに苦しくなる

でも、一番辛いのは本人...だから、大飛が優太に告ったあの日...俺とあっちゃんがそこにいて

悠馬は声だけを聞いていた。もし、悠馬が俺らの立場に居たら...

あの日よりも倍以上吐いていたのかも知れない。

俺は出来る限り全力で悠馬をサポートするってあっちゃんと決めた。
あむぎり
...悠馬、大丈夫かな...
彪雅
...どうやってサポートしてあげる?...
あむぎり
...ボロボロ...わかんない...ごめん、悠馬...
辛いよね...何もしてあげられなくてごめん...
俺は悠馬の辛さを考えて泣いてるあっちゃんを抱きしめる。

あっちゃんは本当に優しいな...

俺も、何かアドバイスを考えなくっちゃ。

悠馬
大飛、話があります。
大飛
俺だけ?
悠馬
うん、ごめんね優太。
すぐに話は済むから。
優太
おう、全然いいよ。
2人っきり
悠馬
大飛、好きでした。
優太と付き合っていることは知っています。
今更、付き合ってとは一ミリも思っていません。
嘘でも良いので好きって言ってくれますか。お願いします。
感情も込めなくていいし、抱き付かなくても良いので、お願いします。
大飛
悠馬、好き(棒読み)
悠馬
はい、ありがとうございます。
変なことを言わせてすみませんでした。
では、編集に戻ります。
大飛
...
優太
どした?
大飛
いや、なんでもない。
ゆた〜、チュ
優太
んだよ///
大飛
ギューー...なんも。癒されるなぁ〜///
優太
自分から甘えて何照れてんだよw
大飛
///
優太
顔あかっw
編集部屋
悠馬
ボロボロ...
編集しないといけないのに...涙が...止まんない...
ゴホッ!また...
悠馬side

俺は大飛に告った。

棒読みで好きって言って貰った。ごめんね、大飛。

告ってもすぐに花を吐き止まりはしなかった。

辛い...辛すぎる...ボロボロボロ...

彪雅とあっちゃんは帰ったけど...強く抱きしめて欲しいな...

編集終了
悠馬
大飛、チェックお願いしまs...
優太
んっ///、やめっ///悠馬いるだろうが///ひっ!そこ触んな///
大飛
良いじゃん///可愛いよ、優太。
悠馬
大飛、イチャイチャしてる所すみません。
チェックお願いしても良いですか?
大飛
あ〜、ごめん今いく。
優太、待ってて!すぐ終わらせるから!
優太
急がなくても待っててやるから。
チェックはちゃんとしろよ。
大飛
うん!///
大飛
ねぇ悠馬、なんであの時に俺に好きって言わせたの?
悠馬
えっと...なんとなく!アハハッ
大飛
隠してんだろなんか?
悠馬
実は好きすぎて告るのに我慢できなくて///
大飛
本当にそれだけ?
悠馬
うん、そうだよニコッ
大飛
ふ〜ん、なら良いけど。
チェック終了
悠馬
んん〜、終わったぁぁ〜!
お疲れ様!帰ります。
大飛
大事な会議あるから、マジで遅刻すんなよ!
悠馬
はい!しっかり起きます!
ゆたちゃん!乙です!
優太
次の日
大飛
悠馬、大遅刻...
はぁ〜...
彪雅
電話にも出ない。
もう1時間近いよ...
あむぎり
彪雅...花吐きでなんかあったのかも...
彪雅
!!!
悠馬の家に行こう。
凸しよう!
大飛
賛成!
会議あるって言ったじゃん。全く。
悠馬side

家に出る時間
悠馬
よし、集合時間に間に合うね。
オッケーかな。行こう...
ゲホッ

ひらひら
悠馬
...俺って結構、立ち直るの遅いな...
もう...忘れたいよ。大飛は優太と付き合って数週間経つのに...
もう...嫌だよ...ングッ!!
オエッ!

ゲホッ!ゲホッ!やばっ...ゴホッ...いっ...
悠馬
電話...しなky...オエッ!...
いつも以上の倍の量の花を吐き意識が朦朧とする。
悠馬
はぁ...はぁ...!!ん"!?ん"っん"?
最悪なことに喉に花が詰まった。

出そうと頑張っても出ない。

結構、やばい。詰まって死ぬ...
悠馬
だれ...か...
ドサッ

俺は自分の寝室で大量に花を吐き喉に花を詰まられてその場で倒れた。

誰にも助けを呼べていないまま...

今日、大事な会議があって準備万端だったのに...ごめん皆んな...
彪雅
悠馬!起きてる?
入るよ!
ガチャ
大飛
悠馬〜、良い加減にさ、遅刻する癖やめようよ。
優太
俺らもこうやって行くのめんどいからさ。
あむぎり
悠馬?
あむぎりside

静かすぎる...

考えたくないけど花を喉に詰まらせたんじゃない...よね...

俺はそう考えながら寝室に向かう。
あむぎり
悠馬、入るよ...ふぅ〜
ガチャ
皆は唖然して立ち止まった。

寝室には花びらが散らばっていて太陽の光が差し込む中、悠馬が倒れていた。

それはとても儚く見えて俺は静かに泣き崩れた。
彪雅
ゆう...ま?...悠馬!悠馬!起きて!
彪雅は駆けつけた。
彪雅
悠馬、綺麗な寝顔でそこで寝ないでよ...やだ...
涙を流して口一杯に花が詰まっていて吐き苦しんでいたのか涎も垂れて何も反応しない悠馬
優太
救急車呼ぶ...
大飛
...花...吐き病...なの?
あむぎり
うん、実は俺と彪雅は知っていたの。
でも、それは大飛が優太に告る前。
もし、大飛に言ったら自分を責めちゃうんじゃないかって...
ごめん...ごめんなさい...ヒック...うぅ〜...ボロボロ...
大飛
...俺らさ、悠馬の遅刻に怒ってたけど...着替えて、髪もセットして準備万端で倒れてた...
優太
...もし、花を吐いていなくて倒れていなかったら...会議に間に合っていたってこと?...
彪雅
もしそうなら...今すぐに謝りたい...
あむぎり
(悠馬の携帯でアラームを見る)
...ボロボロ...皆んな見て...
このアラームの時間帯と日付...
今日の時間帯で集合時間に間に合うように設定してある...
彪雅
...ボロ...1時間もこの状態の悠馬を放置していた...ごめん。ごめん悠馬。
その後、救急車に運ばれて悠馬が目を覚まさなくて3日経つ。
大飛
俺はどうすれば良かったの...ボロボロ...
俺が、悠馬と両思いになったら悠馬の花吐き病は無くなっていた...
俺、わかんねぇよ...
優太
ギュ(大飛を優しく抱きつく)
彪雅
...恋愛って難しいよね...
好きだった人が別の奴が好きで付き合って...
人の失恋を癒すことって多分、人生で一番難しいわ...人によると思うけど...
あむぎり
まだ、悠馬起きないのかな...グスッ...
彪雅
俺、悠馬に会ってくる。
彪雅がそう言ったら皆も着いて行き病院に向かって悠馬のいる病室に入る。

ガララ
あむぎり
悠馬、お願いだからさ...ポロポロ...そんな儚い顔で寝ないでよ...触れたらすぐに消えそうだよ...
大飛
悠馬、起きてよ...ボロボロ...
優太
眠り姫みたい...ポロッ...
彪雅
悠馬の寝顔が綺麗すぎて見るのが辛い...ボロボロボロ...
悠馬
...ん〜、みん...な?
彪雅
!看護師呼んできて!
あむぎり
俺、行ってくる!
大飛
悠馬、ごめん。
悠馬は壁に寄りかかり優しい声で
悠馬
大飛、謝らないで。
おいで。
大飛
ポロポロ...
ギューーーー
悠馬
大飛、これは俺の感情制御の問題でこの病気になった。
だから、大飛は何も悪くない。
悠馬
優太
優太もおいで。
優太
グスッ...
悠馬
俺は大飛と優太がお互い好きで付き合っていて嬉しい。
だから、優太も自分を責めないで。
あむぎり
悠馬、看護師...ボロボロボロ...
悠馬
あつき、彪雅。
俺の恋愛相談に付き合ってくれてありがとう。
アドバイスを真剣に考えてくれてありがとう。
悠馬
俺はもう大丈夫だよ(^ ^)
本当に大丈夫!
大飛、優太を守ってあげてね。
彪雅、あつきを守り続けてね。
大飛
悠馬...ごめん、ありがとう!ボロボロ
ギューーー
彪雅
うん、絶対に守る。
ギューーー
優太
ギューーー
あむぎり
良かった...生きてて良かった...ボロボロ...ギューーーーー
悠馬
(好きな相手に出会うまで俺は花を吐き続けるけど...心配かけてごめんね...)
どうも、主です。
花吐き病...なんか良いよね...
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