第4話

美少年とオタクちゃん。NL
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2021/05/03 07:13


7時40分。


早起きと少し早めの登校が日課になった高校2年生の夏。


縁結せな は、教室へと続く廊下を歩く。


朝早く登校する私の姿は、クラスメイト達にとっては当たり前の行動となっていた。
しかし、事情を知らない他クラスの生徒は皆、口を揃えて

「早起きなんて面倒くさくないの?」

「学校に早く来るなんてつまらないでしょ?」

と聞いてくる。


確かに、朝早くから学校に行くことほど億劫なことはないだろう。


だが、私は全く苦ではないのだ。


それには理由がある。






ガラッ__





教室の扉を開ければ、心地よい風で靡くカーテンの側の人影と目が合う。

せな
おはよう!季星君!
季星
おはよう、せなさん


私の声に反応し、綺麗な髪を靡かせて笑顔で答える少年。


__否、この子は少年ではない。


大きな瞳、綺麗なまつ毛、白い肌、容姿は女性のように美しいのだ。


ややつり目な大きな瞳は長いまつ毛を更に主張させており、ストレートボブの髪は男だというのに絹のようにさらさら。


しかし引き締まった身体、折ったシャツから見える腕の筋、そして首筋を主張するような喉仏は、彼が男であることを証明している。


先ほども言ったが、この子は少年ではない。


少年ではあるが、誰もが認める"美少年"である。


そう、私が早起きしてまで学校に早く行く理由は、彼の姿を朝一で見る為だ__


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▽▽


隣の席の美少年、季星きせ君は私の人生を変える程の存在だった。


例えば、性格。


少女漫画やアニメに出てくるキャラクターは、顔が良くても性格に難ありな子が多い。


しかし季星君は違う。
季星
ぁ、せなさん寝癖付いてる
せな
ぅ"っ…!!

そっと近づき、優しく頭を撫でられる。


そう、彼は性格まで良すぎるのだ。


高校一年生の春、初めて会った時は1人寡黙に過ごしている存在だったが、いざ勇気を持って話しかければ優しく、シャイな一面もあるが明るい子だと言うことを知った。


初めの頃は縁結さんと、苗字呼びをされていたが、今では名前呼び。
彼の成長と、信頼度がアップしていく日々が堪らない。


今では私の"推し"になっている季星君。


彼は朝早く静かな教室で読書をするのが好きらしい。だから私よりも早く登校しているのだ。


そんな彼に朝一番に話しかけるのが私の日課である。

せな
あっ…読書中なのに、私邪魔だったね…!静かにしてるから気にしないで?
季星
ううん。読書より、せなさんと話している方が楽しいから大丈夫
せな
〜!!顔が良すぎて罪だよ季星君!!
せな
その顔とそのセリフは罪になるよ!?
季星
え"!?罪!?
季星
いやっ…でも言葉的には合法だよ!
せな
季星君だから罪!!
季星
理不尽!!


たまに心をときめかせる甘い言葉をしれっと使う季星君。



(そんな言葉、推しに言われたら溶ける…!!)



あぁ、推しが毎日見られるなんて幸せです__


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▽▽


__トイレに行くなんて言って堪らず飛び出した教室。

季星
……顔赤すぎ…
季星
せなさん、なんで気づかないんだろう…

ここまでアピールしても、気づいてもらえない恋心。


__読書より、せなさんと話す方が楽しいから。


頑張って伝えた言葉も、せなさんにとっては冗談の一つ。
季星
好きだから、せなさんより早く学校に来てるんだよ…


ここには一人、天真爛漫な少女に恋する美少年がいました__



これは、恋に気付いて欲しい美少年と、推し(美少年)を拝みたい少女のお話__














初めてNL書きました〜!!わ〜!!なんか新鮮です〜!!
こちらも短編集として投稿します。こちらの作品は1話が短くなりますが、見守って頂けると嬉しいです。

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次回もお越しください〜!!

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