第3話

Three
393
2021/08/07 10:01
〜ななもり。Side〜
ななもり。
ななもり。
あの人、何だったんだろうね
さとみ
さとみ
気になるね。また、会えるかな?
ななもり。
ななもり。
……多分
本当に不思議な人


………多分嫌われちゃったけど
Prrrrrrrr


ん?電話?さとみくんかな?
さとみ
さとみ
あれ、なーくんじゃない?
ななもり。
ななもり。
あ、本当だ

ジェルくんから………?


どうしたんだろう
ななもり。
ななもり。
『もしもし。ジェルくん、どうしたの?』
ジェル
ジェル
『あ、なーくん。仕事終わった?』
ななもり。
ななもり。
『終わったっていうか、先に終わってた』
ジェル
ジェル
『え…?』
ななもり。
ななもり。
『仕事奪われた』
ジェル
ジェル
『え……?誰に?』
ななもり。
ななもり。
『あなたに』
ジェル
ジェル
『あぁ〜…あの人な』
ななもり。
ななもり。
『知ってるの?』
ジェル
ジェル
『うん。俺が道化師に入った頃から有名やったで?その頃はあなたはあまり道化師に力入れとらんかったけど…ココ最近、結構目立ってきとるから』
ジェルくんが入ったのは中1だから結構前からなんだ……


じゃあ、あの笑顔は4,5年の月日で手に入れた笑顔だったのか……


だったら、申し訳ないな……
ジェル
ジェル
『……ん?…くん?…なーくん?』
ななもり。
ななもり。
『あっ、ごめん。どうかした?』
ジェル
ジェル
『もう帰るん?』
ななもり。
ななもり。
『うん。今帰ってる途中だからもう少しで着くよ』
ジェル
ジェル
『分かった。莉犬たちに言っとくわ。あいつら、なーくんがいなくなった途端騒ぎ出したからな』
ななもり。
ななもり。
『え〜wそうなの?』
ジェル
ジェル
『ほんまほんま。「なーくん行っちゃったけど大丈夫かな!?」「ついて行ったほうがいいかな!?」ってw』
ななもり。
ななもり。
『wwwじゃあ、今からちょっと急ぐね〜』
ジェル
ジェル
『了解〜。待っとるよ♡』
ななもり。
ななもり。
『ありがと♡』
ツーツーツー
さとみ
さとみ
なんて言ってた?
ななもり。
ななもり。
えっとね〜、大体は今日の任務のこと聞かれて……
さとみ
さとみ
…それで?
さとみくんも変な予感がしたのかな

少しだけ間が開いてる
ななもり。
ななもり。
あなたの笑顔は、長い間かけて作ったものかもしれない……
さとみくんも察しているかもしれない
さとみ
さとみ
……じゃあ、俺達はあなたの努力をバカにしちゃったんだな…
ななもり。
ななもり。
…そ、うなるよね
俺達、あなたのこと何も知らないで言っちゃったもんな……
さとみ
さとみ
なーくん
ななもり。
ななもり。
ん?どうしたの?
さとみ
さとみ
俺、あなたについて少し調べてみるよ

そうか。調べたら少しは分かるかもしれない
ななもり。
ななもり。
俺も調べてみるよ
さとみ
さとみ
分かった



でも、この判断が間違っていたのかな


今、この瞬間 全てが狂ってしまったんだ―

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