北斗side
あれから毎日大我がくると信じて最後の1日まで待ち続けた.
思い出深いあの海辺で.
最後の一日になっても大我は現れることなく、
周りのや大我がいつも帰っていく道を探し続けたが大我のいる様子などさらさらない.
もっと話を聞いてあげるべきだった?
あの時無理にでも抱きしめてればよかった?
そんな後悔とも言える疑問が頭をよぎる.
「大我っ、、、どこだよっ泣」
叫び続けても意味はなく周りの人々に冷たい目で見られるだけの時間でしか無かった.
すると目の前の道路に黒くて艶がかった車が信号待ちしていた.
中に見えるのは綺麗な横顔…
確かに彼は大我だった.
「大っ……」
名前を読んだ瞬間信号が青に変わり、
大我を乗せた黒い車は早い速度で進んでいく.
まるで俺から逃げるかのように.
大我にとって俺はそんなんだったの、?
もう会うことができない大我、
実感がわかずにただ道の真ん中で立ち尽くす.
あんなに笑いあってたのに…
自分だけしか楽しいって思ってなかったのかな
次の日から俺は学校を休むようになった.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。