大我side
高校生になったこの夏
憂鬱でたまらなかった人生に
光が射し込んだ.
最近から学校で酷いいじめを受けている俺は
屋上でたまたま見かけた彼に一目惚れした
調べてみると名前は〝松村北斗〟
ある日の帰り道にある海辺に
彼が腰をかけて座っていた.
『松村北斗…』
俺は思わず名前を呼んだ.
驚いたのかすぐに振り向き真ん丸な目でこちらを覗いた.
「な、なんか用ですか?」
『北斗…友達になろうよ』
ただ俺は友達が欲しかった訳じゃない.
彼が欲しかったんだ.
クラスでさんざんゴミ扱いをされている俺にも恋ができることを教えてくれた.
「いいですよ。」
改めて北斗を見つめて
あぁこの人なら俺の事を認めてくれる.
そう思った.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。