第5話

朧月 まふまふ
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2019/11/03 00:10
_作者@梅咲離価_
作者梅咲離価
毎度ながら誤字脱字許してください

読み仮名は随時更新
馴れ初めを知らぬまま薄紅差うすべにさした宵時雨よいしぐれ

ついたちに洗われて真白になれたら

押さなき日々は貴方の傍悠々ゆうゆう夢の果て

今宵は誰がために踊るのでしょう霞む私は朧月

手繰り寄せる朱庵しゅあんの糸口よあなたに続けと願う

華やかな景観に当てられ世人は連なる

悲しみは幾匁いくもんめ花は一匁いちもんめ

知らぬ吐息を浴び軋むきしむとばり

今は不香ふきょうの花でありたい

顔のない人影にほだされて手おられてしまうのなら

袖口の手毬てまりは転ぶ暗がりの方へ

ねぇお願いひとりにしないで雲間に消える

愛しい愛しいよと木霊こだました

日々は思う程にはるか

醒めぬ心に霏霏と六つの花

芽吹きとともに

あと人の元へ帰ろう

遊里ゆうりにさく雪月花せつげつか霞む私は朧月

手繰り寄せる朱庵のの糸口よ貴方に続けと願う

ちぎれぬ明日に契りなどない

薄づきの色

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