第25話

History①ー3
1,036
2021/06/17 07:33
 コーチ「あなたちゃんは、1つ上のチームに混ざろうか」


黒尾「お!あなたもこっち来んのか!」






チームの子「え〜……俺の方が早く入ったのに!」

     「なんかコーチ贔屓してない?」

     「うーんすごいんだけどね……」





1~6年生までいるこのクラブは、高、中、低学年に別れて練習しているが、能力によっては上に混ざってすることもある。







特に私たち3人がいる1、2年の低学年チームは異常に人数が多く、逆に3、4年の中学年は少ない。











黒尾「うるせーよ……お前らよりあなたの方が断然上手いんだから当たり前」



研磨「人数的にもしょうがないよね」















実際、研磨とクロはもう中学年に混ざっていた。


私も早くそっちに行きたかったから、すごく嬉しい
















あなた「ケーマ!!」
黒尾「研磨!」



研磨「!……_____あなた!」

研磨がトスを上げる






あなた「!!!」


________バァン!!










あなた「〜〜~!!」

アタックの瞬間、ボールが手にフィットし、強烈なスパイクに一人噛み締めていた。










黒尾「ナイスキー!今のすげぇな〜」


研磨「ナイス……怖いよほんとに」






あなた(nice……ナイスって聞こえた)

あなた「アリガトウッ!」ニコッ!







黒尾「おう!次は俺も負けねぇーぐらいの打つっ」


研磨「多分もう負けてるよ、クロ」


黒尾「うるせー!わかってるわ、研磨こそ、あなたのトスの方が……」

研磨「上手いよね、知ってる」


………………





研磨と黒尾(才能って恐ろしい……)

















中学年の子(あなたちゃんってあんな笑顔になるんだ……!可愛い!!)













私たち3人は普段からずっとバレーをしているというのもあって、コンビネーションもバッチリだった。







外見も中身も性格も、全く違う3人だったが、他人が入る隙はないぐらいだった。




クラブチームの中高学年の中で、〝ちぐはぐトリオ〟と3人まとめの名称が付いていた。


















何がそんなに3人を繋いでいたかは分からない__



あの頃の私は、ブラジルにいる✘‎✘‎に変わる友達が欲しかったのかもしれないし、








それ以外にも要因はあったと思う。




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