第9話

〝いつも通り〟やない日
1,217
2021/06/11 09:59
     北side


今日も、いつもとなんも変らへん1日やと思うた





強いて言えば、今は春休みで朝の時間に余裕あるんと、部活が1日中あるだけ






来週から学校始まるけど、なんも変わらへん。











いつも通りの時間に起きて

朝のランニングから始まって、

バランスの取れた朝飯

挨拶

部屋の掃除

身支度____








北「行ってきます。」



ちゃんと習慣化されたいつものルーティーンをこなして、家を出る。





これがええ、心地ええんや、毎日ちゃんとやるんは









いつもと変わらん学校への道を歩いとると、
1人の女の子に目が止まった










なんか、、落ち着きないな、挙動不審なっとる

声掛けた方がええんか……











北「あの、、大丈夫?ですか?」




いつの間にか自分から声掛けとった___




理由は分からん。
ただ、、ほっとけんかった。





その子はびっくりした様子でこっちに振り向いた








北「っ!_______……」






綺麗やと思った_____。








恋愛感情とかそう言うんは知らんけど、



純日本人とは言えへん顔立ち、
ここらじゃ珍しい目の色、髪の色、
声、仕草……








ただただ、綺麗やと思った。













聞くとその子は俺と同じ目的地やった、
案の定、迷っとったらしい




羽芽あなた言うらしい……普通に日本の名前や




ブラジルからこっちに越してきて、稲荷崎に転校する言うその子は、
なんも違和感ないぐらい、日本語言葉も綺麗やった













ちゃんと最後まで案内したらんと





そう思うて職員室まで送ると約束した









その後も、ポルトガル語にびっくりしたし、
後輩には質問攻めされるし、

自分自身、今日は感情豊かな日やと思うた









柄にもなく、連絡先交換したし……






そんな変則的な日があっても、悪うないなと思うた









ただその子と話すと、自分より年下とは思えへんかった____




俺は昔から、人の思うとることがだいたい分かる


男バレあいつらと比べるけえか?
いや、違う気がする





ポルトガル語褒めたとき、その子は笑っとったけど、その笑顔にはなんか違和感あったし、


落ち着きすぎとるというか、









人生経験が違うと思うた__



なんか悟っとるような、背負っとるような感じや










気にはなったけど、さすがにこんなん聞けへんし、
人様のこと深掘りするんも良くないしな、、















今日はなんか____


不思議な日やな。





































































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