??「どーもぉ初めまして!、俺及川徹って言いまーす!宮城から来ました!高校3年生、バレーやってまーす!
あの、もし良かった一緒に混ぜて貰えませんかー??」
バレーやってる人か…しかも高校生。
それなら私は別にいいけど……
黒尾&研磨「…………」
2人ともなんかいやそーな顔してる。
あなた「2人ともっ…どーするの??私は別にいいけど…」
黒尾「……はぁ、あなたが良いならまぁいいか」
研磨「うん」
黒尾「っどーも初めまして、高校3年、バレー部の黒尾鉄朗です〜、良いですよ、一緒にバレーしましょー……」
なんか腹黒く見えるクロ……
及川「!!だってみんな!!やったね!☆」
「ほんとにすいません、いきなり……俺、岩泉です、3年っす!」
「3年、花巻でーす」
「3年、松川です、あの、ラーメン屋……居ましたよね??」
黒尾「はい、居ましたよ」
及川「!!っあ!あのすんごい可愛い子!!ね!君名前は??ハーフ?高校どこ?」
なになになに…この人すごい来る…
あなた「……っ」
私は反射的に研磨とクロの背中に隠れた。
研磨「……あなた??」
及川「……あれ??もしかして照れちゃってるブッ!!」
岩泉「や!め!ろ及川!…すまねぇな…えと…」
あなた「……羽芽あなた、2年生です…」
この人は……なんか安心出来る。
岩泉「一個下か!よろしくな!」
及川「よろしくあなたちゃん!で、そこのプリン君は??」
研磨「(プリン……)孤爪、2年。」
及川「ふーん……ね!あなたちゃんは……」
研磨「っ……イラッ……」
黒尾「じゃあ自己紹介はそこまでにして、バレーしましょー!」
再度私に注目し始めた及川さんを遮るように、クロが仕切り始めた。
人数も居るから、3対4でゲームすることになった。
もちろん私たち3人は同じチームだ。
花巻「〜〜っ疲れた~!部活並に動いたな〜」
松川「結構ハイレベルなゲームだったね…」
外もすっかり暗くなり、ラーメンを消化しきってきまうほど動いた私たちは、
思い切りバレーが出来た満足感に浸っていた。
岩泉「今日はありがとな!黒尾、研磨、あなた!」
黒尾「いやぁ、こっちこそ、すげぇ楽しかったよ。サンキューな!」
共に汗を流した私達は、3年生組はタメで話す程距離が縮まっていた。
及川「あなたちゃん!!ほんとバレー上手いね!」
松川「上手いどころじゃないけどね……なんであんな動き出来るの……」
黒尾「あんま深く考えない方がいいよー」
あなた「あ、ありがとうございますっ…でも皆さんもすごくレベルが高かったです!及川さんのセットアップも凄かったですし、なんか4人のバレーの相性が抜群というか……!!」
侑くんとはまた違う、強さがあった。
この4人の信頼関係もあるのかもしれないけど、及川さんは、プレイヤーの事をよく理解している。
稲荷崎よりも洗練されていて、完成度が高いと思った。
青城組「「…………っッぷはッ!笑……」」
え、……なんで笑われた??
松川「ほんとにバレーが好きなんだねあなたちゃん(笑)」
花巻「いきなり饒舌(笑)」
及川「っ!あなたちゃんいい子!可愛い!もう青城通いなよッ!!」
そう言いながら、私の肩に手を回して来た。
「「「!!!!……や!め!ろ!」」」
ドカッ!……ドゴッ!……
及川さんは3人に猛攻撃を喰らい、
私はクロに思いっきり引き寄せられた。
ポスッと胸元に収まった私は、背中にクロの熱とガタイの良さを感じた。
いきなりだったから焦った。
あなた「……!?…クロ??//」
黒尾「……っっ〜悪ぃ!/ついっ!!//」
パッっと私を離し少し距離を置く
及川「酷い!!皆して暴力なんて……!!」
岩泉「でもそんだけ上手いなら東京の強豪校とかだろ?どこの高校だ?」
及川「岩ちゃんガン無視!!」
あなた「私、東京の人じゃないんです、兵庫から、友達のクロと研磨に会いに来てたんです。」
「「え、そーなの!?!?」」
及川「え!俺てっきりどっちかの彼女とかかと!」
花巻「兵庫でバレーしてんの??」
あなた「いえ、バレー部のマネージャーやってます。稲荷崎って高校で」
「「「「強豪校じゃん!」」」」
及川「ナンバーワンセッターが居るところ……ねぇ」
松川「マネなんだ〜勿体ない。」
及川「いいな〜!あなたみたいな子にマネやって貰えるとか~…」
岩泉「及川、そろそろ行くぞ!こっからホテルまで距離あんだよ」
及川「えぇ!もう!?……あなたちゃん!!」
あなた「はい!?」
及川「連絡先!交換しよ!!」
今後二度と会わないかもしれないのに、私は及川さんを初め、4人共と連絡先交換した。
研磨が隣で、やめときなよって顔してたけど。
私も連絡先交換することに意味を感じなかったが、
及川さん曰く、
「ここで出会ったのはなにかの運命だよッ!なにか形に残したいの!」
とのこと。
なんて言うんだっけ……あ、一期一会だ。
及川「連絡取り合おーね!あなたちゃん!」
あなた「あ……はい……」
黒尾「はーいそこまで~…後であなたスマホ貸して。」
あなた「え、なんで??」
及川「!!まさか!連絡先消すつもりじゃ!」
岩泉「じゃ、ありがとな~!」
松川「また会えたらよろしく〜」
花巻「いつでも宮城遊びにこいよ!」
あなた「はいっ…また!」
及川「……やっぱあなたちゃん……ヘブッ!!」
岩泉「何回言わすんだっ!行くぞ!」
遠くなっても手を振りながら、去っていく4人を見送った。
黒尾「濃い~なー……キャラ笑笑」
研磨「……疲れた。」
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今回の、青城3年VS3人組の試合は、いつか番外編でやろうと思います!
省いてすいません😅
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!