あなた「ケーマ!クロ!、、!」
私はボールを頭の上に掲げ、バレーをしよう!とアピールする
黒尾「分かってるって!」
研磨「またやるの??」
黒尾「ほんとにバレー好きだよなー」
研磨「クロもでしょ……」
黒尾「研磨もじゃん」
研磨「…………」
あなた「バレー……すき、!」
私はキラキラと目を輝かせる
黒尾と研磨((!?!?/////))
すっかり打ち解けた私は、日本語も段々と覚えていった。
元々覚えは早いほうだ。
ブラジルの父の実家に行くと、祖母のポルトガル語、母の英語、祖父の独り言広島弁が行き交う、カオスな空間を過ごして来た。
そこで培った語学力を発揮し、恐ろしく理解が早い。
土日しかないクラブでは足りず、平日も近所の河川敷でこうしてバレーをしていた。
黒尾(ホントにあなたはバレーが好きなんだな~
ってか、上手すぎる!まじで俺の一個下か?)
研磨(ゲーム……したいけど、あなたとバレーするのも楽しい。見てて飽きないから)
3人とも技術はあったから、永遠にパスは続く
ネットもあり、スパイク、サーブ、カットの練習、
ジャンプサーブに挑戦したりと、3人で飽きることはなかった。
楽しいのは、このバレーをしている時間だけ……
あなた『……ただいま帰りました』
使用人「お帰りなさいませ、あなた様」
あなた『……』
ああ、嫌だ。
日本語が私に通じないと分かってるくせに、業務的に挨拶してくる使用人も__
母方の祖母『あなた、あなたまた遊びに行って……そんな時間あるなら、勉強の量、増やしますよ?
そもそも、この羽芽家の血を引いているのなら、もっと__________〜』
私の全てを決めつけ、家系の定めを押し付けてくるこの人も__。
母『おかえり、あなた!まぁ!今日もよく遊んだのね。ふふっ』
父『あなた、おかえり、今日もバレーしたのかい?流石俺たちの子だな!』
泥んこになって帰る私を微笑みながら拭ってくれる母も、自慢の娘だと肯定してくれる父も
当たり前のようにそこにあったはずなのに
私の居場所は_______??
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!