第28話

History①ー5
1,004
2021/06/18 08:16


言葉が出てこない……



そうだ私……まだ日本語十分に話せない












伝えなきゃ、伝えないと、2人に









分かってる、


伝えたい事も、今言わないともう会えない事も、私が言わないと、何も伝わらない事も______












____分かってるのにっ……!!










黒尾「あなた?大丈夫か??ほんとにどうしたんだよ!」


研磨「…………なにかあったの??」








2人の心配する声が遠く聞こえる……








悔しいっ……


伝えたいのに、なんで……



頭が真っ白になる____
呼吸が早く、目頭が熱くなり涙が出てくる。










2人との思い出が溢れ出す
今までま言葉には出さなかった感情が溢れてくるのに……

















何泣いてるの私っ……!



大丈夫。伝わる。きっと、


今私が使える言葉で伝えるんだ______








すぅ_______っ…………










深呼吸をし、私は2人を真っ直ぐに見る




あなた「……アリガトウ、フィーと……バレー、

タノシかった、アリガトウ!」




研磨と黒尾「………………」













あなた「よかっタ……アエテ、、トモダチなって、よかったヨ!_____クロ!ケーマ!

             ダイスキ!!」








今できる最高の笑顔を2人に向け、

くるりと向きを変え、走り初めようとすると___






____パシッ!!











腕を掴まれた。

振り向くと、研磨がなんとも言えない顔をこちらに向けている





研磨「どこ行くの……??」

力なく手を離しながら言う

















あなた「っっ__バイバイッ!!!」

これ以上は何もできなかった。
だから私は、引き止める2人を置いて走った。








涙は、出さなかった。






















あなたの父『あなた!用事は済んだのかい??もう出発するよ?』



あなた『うん!……大丈夫!行こう!』










私は、そのまま日本を後にした。














-------------------------------------------------

あなたの父side




あなたと4ヶ月ぶりにあったけど、別れる前とは見違えるほど、目に光が戻っていた。









あなたが待っててと走り出した後、あなたの荷物を整理しながら、考えていたんだ。



きっと、こっちであなたを変えてくれた友達が居るのだろう__




お手伝いさん『あなた様は多分、お友達に会いに行かれましたよ。』








あなたがこっちにいる間、ずっと見守っていたという若い女性のお手伝いさんが言う。

後からあなたに聞いた話だか、英語が話せるその人は、家の連中にバレないよう、色々と良くしてくれたらしい








あなたの父『その友達というのは……』



お手伝いさん『はい、あなた様がこちらに来てから、ずっと一緒にバレーをして遊んでいる、男の子2人です。』










そうかやっぱり……あなたは、その子たちに最後会いに行ったんだね。



……でも、あなた1人では、伝えられないことが多いだろう





あなたの父『1つ、君に頼んでもいいかな?
もし、そのお友達と会うことが出来たら、伝えて欲しい。___________』

プリ小説オーディオドラマ