第62話

友達やもんね。(番外編的な)
901
2021/07/09 09:14
藤咲side







昼休み、作戦実行の刻が来た(※54話)



藤咲&新条「…………コクッ!」








ひまと頷き合って



大量の武器を持ってあなたに向かう。











ドサドサドサ……!!











あなた「…………な…なに?これ?」






あなたの机に、その大量の武器を置く。













あなた「これって……えっ、全部お菓子!?」










そう、お菓子や。







バレーに釣られて毎回奪われるあなたを、今日こそは死守するために用意した。






バレー以外好きなもの知らへんうちらは、

女子なら誰でも大好き、甘い物から攻めてあなたを釣ることにした。









藤咲「あなた〜……これ、好きなん、食べてええよ〜??」



新条「あなた〜、好きなお菓子、好きなだけ食べな〜??」






あなた「ひっ……怖いよ、2人とも怖い」











普段から全然お菓子食べへんらしいあなたは、日本のお菓子もほとんど食べた事ないらしい。


やからそんなスタイルええんやな……









あなた「これ……なに?」




新条「!!っこれ!これおすすめやよ!きなこ棒!めっちゃ美味いねん!」



藤咲「ひま!自分の好きなん押し付けてどーすんねん!今日はあなたのっ……!」





あなた「?……私の?」



藤咲「っ!ううん!なんもないで!あなたはどれが気になる!?」



あなた「…………これ……」













新条「っ!それは……!」









藤咲&新条「チョコやな」











あなたが選んだのは普通のチョコのお菓子。


アポロだった。













あなた「……」






なんかお菓子と見つめ合っとる……



新条「おーい、あなたー?」








治「あなた、バレーしに行こ……っ!!え、なんやこの大量のお菓子」




藤咲&新条「っ!!!」






来たな!!うちらのライバル!



今日もあなたをバレーで釣って、うちらから奪うつもりやな!?





まだ何も好きな物把握してへんけど、作戦強行突破や!







あなた「あ、治。これひまとカヤが……」



藤咲「あなた!!!」






あなた「っ!?」









藤咲「このっ……このアポロかバレー、どっちか選び!!あなたは……どっちがええの!?」


新条「バレー行くかアポロ食べるか、いや、このお菓子全部食べるか、どっちがええ!?」


藤咲&新条「「どっち選ぶん!?」」







あなた「……へ??」










……ちぃと強引すぎたなこれっ





あなたも、角名も宮も、ポカンとしとる…

自分でも何言うとるか分からへんもん。









やばい、はずかしいわ普通に。


















治「なんの茶番や……?」


角名「バレーとお菓子を天秤に掛けてる……」






藤咲「っ!//うっさいわ!あなたに聞いてんねん!」


新条「カヤっ……これうちなんか恥ずかしいわ//……」


藤咲「!?っいや、うちに言わんといて!?」



もう……嫌や。

こんなはずじゃ…


















治「なんやねんこいつら…あなた、今日バレー____」













「ふふふっ……」










???

















あなた「〜っっ、ふふっっ…っあははっ!!」










あなた以外「「「  っ!!!  」」」










あなた「ははっ……なに2人とも必死になって2人で恥ずかしがってるの?変なのっ!」










そう言いながら、お腹を抱えて綺麗に笑うあなた。














新条「っ〜、ふっ……あははは!!うちらもよう分からへんわ〜!」








藤咲「……はははっ!!」


釣られてうちも笑うてしもうた。








もうなんでもええや。



私の友達が笑うとったらそれでええ。










新条「〜っ……それにしてもあなた、そんなふうに笑うんやな〜!」




あなた「っ!……えっ、あっ//だって2人が……っ//」










あなた以外(かわっっ!!!)








角名(すごい眩しい笑顔だった//)


治(笑うとる顔何回か見たことあったけど……これはっ//)















今日はもう、大収穫やな。








あなたはあんま笑わん子……いや、



何となく、笑えん子なんやなと思うてたけど……












なんや、ちゃんと笑える子やんか。













これから、この笑顔が溢れるぐらい、良い友達になれたらええなぁ……









今日はなんかもう、満たされたわ。



この笑い声が行き交う空間を、大切にしたい。












……角名と宮、眼福やろ〜なー。




















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その後、その日はバレーはせずに、後から来た侑も混ざってみんなで大量のお菓子を食べましたとさ









後から聞くと、アポロに特に深い意味はなかったそうです……

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