第64話

究極の提案
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2021/07/10 11:35
担任「えー、そろそろ文化祭の準備が始まります」








部活にも慣れてきた頃、ホームルームで文化祭で何をするかの話になった。



こっちに来て行事は始めてだからワクワクする。








一ノ瀬「出し物もやけど……今年は誰が出る!?



ミスコン!!!」



凄く盛り上がってるみんな……





私はそのテンションに着いていけず、話し合いはクラスメイトに委ね、日本語……私の苦手な古典の勉強をしていた。




角名「あなた、ミスコン候補上がってるよ?」


あなた「っ!え……」



黒板を見ると、私と久遠寺さんの名前が上がっていた。



あなた「ほんとだ……私嫌だよ?」


角名「一ノ瀬達に言いなよ。すっごいあなた推してるからあの辺。」


あなた「ね、ねぇ、すごい視線感じる……今前向いたらダメな気がする。」



角名「っ!うん、前向かない方がいい。久遠寺さんすごい形相でこっち見てる」







怖い怖い……最近通りすがりに嫌味言ってきたり、今みたいに睨まれることが増えた。







去年は久遠寺さんと、食べ物と引き換えに嫌々治くんが出たらしい。






久遠寺「女子は置いといて男子はどーするの!?」



一ノ瀬「男子は……宮!お前が行……」


治「俺やらへんで。去年で懲り懲りや。」





クラスの男子「じゃあ角名!!」


角名「俺も無理。そういうの出来ない。」






おお……立て続けにバレー部が候補に上がるとは……

確かに2人とも顔整ってるもんね。





久遠寺「治くん、私と一緒に去年のリベンジしようよ!」



治「無理やて……んでも、あなたがやるんやったら俺もやる」





「「「!?!?!?」」」





角名「治バカっ……







一ノ瀬「ぉぉおお!ええやんええやん!今年はグランプリ目指せるで!!」


クラスの子「最強タッグやんバレー部!!」





更に盛り上がるクラスの中、私は視線が痛かった。




あなた「ちょと待って、私は……!」


クラスの子「どんなコンセプトの衣装にする!?」

     「絶対映えるよな〜!!」





全然声通らない……どうしよう……








藤咲「…………っ!ねえ!ちょっと待って!!」


一ノ瀬「ん?なんや藤咲、お前出たいんか?」



藤咲「黙れ一ノ瀬。


……グランプリ目指すなら、他のクラスと何か差をつけへんと。あなたと宮のコンビはええと思うけど、それじゃ他のクラスと同じやん。

クラスの中でビジュの良い男女。それだけんなる。」





クラスの子「……確かに…」

     「隣ののクラス侑くん居るしね……」

     「去年のグランプリも……」




藤咲「せやろ??そこで、私からひとつ提案。



あなたが男役やるの、いいと思うんやけど。」





あなた「……っ!へ??」




クラス「「!!!!!」」




一ノ瀬「それええな!!絶対映えるで!あなたの男装!」













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結局、私と久遠寺さんでミスコンに出ることになった。





あなた「とんでもないことを……」



藤咲「宮とやるより断然安全や。それにあなた、まじで男装似合うと思うよ。」




あなた「確かに…まだこっちの方がいい。
あ、カヤ、助けてくれてありがとう。」



藤咲「ふふっ……これで久遠寺さんとも仲良うなれたら万々歳やな〜」



あなた「……楽しそうで何よりだよ……」












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角名「治、治も考えて行動しなよ。」


あなた「ほんとだよ、カヤが助けてくれなかったらどうなってたか……」



治「すまんて、やけど久遠寺あいつとペア組まれそうやった俺の身にもなれや…」


角名「それは、まぁそうだけど……」



部活で治への説教をし、3人で話していた。







侑「お、お前らのクラスミスコンでるの決まったんか?」


治「ツムは今年出るん?」


侑「おお、出るで、ペアも男やけどな!」





いやいや、考え方被ってるじゃん……


侑「お前らのクラスだれが出るん?」



治「いや、まだ決まってへん。」



侑「ほーん……」







あ、そうか、本番まで他のクラスに言うなって口止めされてるんだった。






あなた「私たちのクラスの出し物ってなんだっけ?」



角名「あなた古典に集中してたもんね、お化け屋敷だよ。」










おお……お化け屋敷!






楽しみだ

























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