第20話

結婚生活20
136
2020/07/19 05:40
それから実家に行き仕事を辞めた事を話し凄く眠たかったので、少し眠りについた。

































「あまねーー!!!!!」
母の叫び声
私は深い眠りに付いていて母の叫び声がなければ気が付かなかった。
揺れてる?
地震?
しかも今まで経験したことのない揺れ
私は慌てて飛び起きた。

母と外に逃げた。

そう。この日は
2011年3月11日
東日本大震災が起きた日だった。
近所の人達も皆外に飛び出して来て中には恐怖で泣いてる人も居た。
それほどの揺れだった。

しばらくして揺れは収まったが、とにかく恐怖で母と2人で震えた。
とりあえず家の中に入った。

すると食器棚から食器が落ちたりしていて片付けをした。

そしてテレビを付けた。

ニュースを見ると東北では酷い状態に…
母の実家が東北なので親族を心配したが電話は繋がらない。
大丈夫かな。
とにかく無事で居て。

その後も余震が続き、しばらく恐怖だった。

私と隆二のマンションは11階だったから自宅に居たと思うとゾッとした。

もちろん隆二とも連絡が取れない。
隆二は無事なの?
これから私達の赤ちゃん、産まれるんだよ?
そればかりが頭を過る。

それからも母と余震に怯え親族に連絡をし続けた。

すると隆二から電話がきた
良かった、無事だった
『隆くん!大丈夫?心配だったよ!』
「そっちは大丈夫か?あまねの体調は?変化ないか?赤ちゃん大丈夫か?」
隆二の声を聞いて安心したら涙が出た。
『こっちは大丈夫。私、実家に居たから。自宅に居たらと思うと恐怖だよ。』
「良かった!とにかく帰る、実家で待ってて。」
『わかった。気を付けて。』

良かった、本当に良かった。
赤ちゃんは、大丈夫かな?
心配になったけど、どうにも出来ない。
大丈夫。私と隆二の子だもん!
絶対守る!

それから母は弟とは連絡が取れ無事を確認したが他の親族には連絡が付かなかった。
母も泣き心配していた。


でも隆二は中々帰宅しない。
渋滞が凄くてまだ時間がかかるとメールが来た。

本当にこの日は恐怖の1日で一生忘れる事は出来ない。
テレビで流れる悲惨な光景…
犠牲者の人数
津波の映像
原発の爆発
本当に怖い

実際被害の大きかった東北の方は私なんかより、もっともっと比べ物にならない恐怖だったはず。

早く隆二に会いたい。
早く帰って来て欲しかった。








※この震災で亡くなられた方、ご遺族、未だ見つかって居ない方、そのご家族。
または関係者の方。
本当に本当に辛い日々を今も、お過ごしの事と思います。
改めて、ご冥福をお祈り申し上げます。

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