第7話

結婚生活⑦
142
2020/06/01 14:54
私達の新たな生活が始まった。
私達の新居はマンションの最上階。
景色がキレイで最高だった。
ベランダにテーブルとイスを置き隆二と晩酌したり。
実家にも歩いて行ける距離だったから毎日実家で、ご飯を食べたり。
私は地元が幸いし、すぐに仕事が決まった。
以前働いていたコンビニで雇ってもらえる事になった。
ただ、まだ隆二の仕事は決まらない。

コンビニのバイトは早朝が人手不足だったから隆二が寝ている間に仕事に行き午前9時まで。
引っ越しを気に車を1台にしたので私が帰宅してから隆二は職安に行った。

そんな生活が、あっという間に1ヶ月たった。
この時、隆二は35歳。
本当に仕事が無かった。
隆二も悩んでいた。
でも日々の生活に必ず必要な物。
"お金"
ある程度、蓄えはあったけど1ヶ月無職の状態。
私のコンビニのバイトだけでは生活は出来ない。
お互いにイライラする事が増えていった。

ある時、店長に
「藤堂さん、悪いんだけど今日だけ10時まで居てもらえるかな?」
『全然大丈夫ですよ!』
本当は寝不足で休みなしで疲れてイライラしてたから帰りたかった。
でも1時間でも働けば金になる。
そう思って我慢した。
そして仕事が終わり帰宅した。
帰宅するとテレビを見ながら笑ってる隆二。
洗濯もしてない
朝ごはん食べた食器も洗ってない
この隆二の態度に私はキレてしまった。
『ねぇ!隆くんさ、仕事見つからないのは仕方ないけどさ、私はバイトでも短時間でも休みなしで働いてんだよね!洗濯も片付けも何もしないで良くテレビ見て笑ってられるね!仕事してないなら、してないなりに家事手伝うとか出来るじゃん!前は協力してくれたのに。隆くんも仕事見付からずに辛いかも知れないけど、仕事辞めて1ヶ月だよ!もう何でも良いから働いてよ!』
隆二はイラッとした顔をして
「だって仕事ないんだから仕方ないだろ!35歳ってだけでダメって言われて。やりたい仕事は全滅。俺だって辛いんだよ!」
『だからって私が働いてるのに何もしないでテレビ見てるのが考えらんない。やりたい仕事したいのは、わかるけど年齢の壁があるなら条件緩めて探すしかないじゃん?とにかく一緒に行くから職安行こう!このままじゃ貯金が無くなる一方だよ!』
すると隆二は何も言えなくなった。

それから隆二は条件を緩め、やっと仕事が決まった。
とにかく良かった。
しかも会社の車で通勤させてくれる事も選べたから、うちにとっては好条件だった。

やっと安定する。
イライラする事もなくなる。
良かった、とにかく良かった!













































そう思っていたのは間違いだった。

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