僕は小さい頃から君が好きなんだよ。
本当はずっと前からそう言いたかった
でも,毎回……やっぱり明日…ら,来週に…!…と先へ先へとなってしまってて
また明日も会えるから。
それにずっと甘えてた
でも…“いつも”はずっと続く訳じゃない
だけどやっぱり君に気持ちを伝える勇気が出なくて…
振られるのが
君に今まで通り接して貰えなくなるのが
怖くて…
君への好きを抑えなければならないのはあと3日
風が少し吹いて君の髪が少し揺れる
君の香りが
君が笑った時できるえくぼが
すぐ僕を殴ってくるところが
負けず嫌いで僕と延々とゲームをする君が
好きなんだ…
本当にここで想いを伝えて良かったのか…?
いいんだ。大丈夫。あなたならあの事も受け止めてくれるはず……
いや…本当に受け止めてくれるのか………?
ただ僕があなたを困らせるだけになるんじゃ……
だけど…あなたも勇気を出して言ってくれた……
でも,結局離れ離れになるのなら……
気が付くと僕とあなたは涙を流していて…
本当は今すぐにでも「違うんだ。あなたのこと女の子として好きなんだよ…」って言いたいけど,やっぱりあなたを困らせることしか出来ないから…
これ以上あなたに嘘をつくのが
あなたの悲しそうな顔を見ているのが
辛くて…
あなたへの好きが今にも溢れてしまいそうだから…
これであなたと話すのは最後かもしれないけど…お別れを告げないと…
僕は…もう君の隣に居られないけど
君のことを僕が幸せにすることは出来ないけど…
素直に好きって言えなくて
不器用な僕なんかよりも…
あなたのことを分かっていて
あなたのことが好きな人は僕以外にも居るから…
その人と幸せになってね
そう……僕よりも優しくて
あなたのことを1番に考えていて
僕なんかよりもずっと女の子に優しくて
笑い方が独特だけど
あなたのことを大切に思ってる…
さとみくんなら…
あなたのことを幸せにしてくれるはず…
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。