すごく泣いたせいか、ぐっすり寝たせいかはわからないけど、熱はすっかり下がっていた。
つまり、学校に行かなきゃ行けない……
涼介、めいと気まずいな…
そんなことを考えながら登校していたら、後ろから声が聞こえた。
大ちゃんは察してくれたのかそれ以上何も聞かなかった。
ほんとそういうとこは優しいな(笑)
でも、ありがとう。大ちゃん。
大ちゃんのおかげで少し気が楽になったよ。
......................................................
私と涼介の席はだいぶ離れてる。
それはいいんだけど、めいとは前後の席で。
謝らないとな…
......................................................
涼介side
朝、学校に来たらあなたとめいがなんか話してて。あなた泣いてるし…
いつもだったら、慰めたりするんだけど俺にはそんな勇気なくて……
あなたと話したい。
いや、話さなきゃ。
じゃないと、あなたは俺の隣にはもう来てくれない。
俺は、あいつの隣がいい。
あなた、大好きだよ。
離れないでよ……
なんだ、大ちゃん。
気づいてたのか、さすが親友(笑)
ありがとう、大ちゃん!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。