☆26☆
聞きたいことや、話したいことが、たくさんあったのに…
言葉にするのを ためらった。
彼女が入院してる事さえも知らなかった俺は…
やっぱり不甲斐ない彼氏やったんやな…
散歩中、ハルは ずっと嬉しそうにしていたけど…
俺は…少しも笑えなかった。
重「明日も…」
ハ「あ!明日はね、忙しいんだ!検査とかね!」
重「……そっか…退院は?いつやの?」
ハ「検査 次第かなぁ〜」
重「ほな…そのうちまた来るな?」
ハ「………いいよ、来なくて。」
重「えっ…そっか……」
ハ「辛いから…一緒に居るの……だからもう…来ないで。」
やっぱり俺は…
もう、ハルを笑顔に出来へんのやな…
コンコンっ!
ハ「…はい。」
ドアが開くと、そこに居たのは望だった。
望「よっ!」
重「お前 何で………入院してるん知っとったんか?」
望「おん。」
そういう事か…
重「……分かった…もう来ぉへんわ。」
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。